ミュージカル『白爪草』クリエイターからのコメント

■音楽・歌詞:ヒグチアイ

初めての経験での不安はありながら、もともと観劇するのが大好きなミュージカルの曲を書くワクワクの方が勝り、右も左もわからない状態から曲を書き始めました。ただ脚本やお話が面白く、すらすらと、不思議なぐらい楽しく制作することができました。綺麗で儚く、怒りも美しく。きっと誰もが抱えている相反する気持ちの居場所を教えてくれるような、そんな作品です。かなりゾッとはすると思いますけどね…。そしてこの曲たちを屋比久知奈さん、唯月ふうかさんが歌ってくださるのが本当に楽しみです!
平成元年生まれ。シンガーソングライター。生まれは香川、育ちは長野、大学進学のため上京し、東京在住。2歳のころからクラシックピアノを習い、その後ヴァイオリン・合唱・声楽・ドラム・ギターなどを経験、様々な音楽に触れる。18歳より鍵盤弾き語りをメインとして活動を開始。2016年、1st ALBUM「百六十度」でメジャーデビュー。圧倒的な説得力を持って迫るピアノとアルトヴォイス、本質的な音楽性の高さが業界内外から高い評価を受け、22年、TVアニメ「進撃の巨人」The Final Season Part2のエンディングに抜擢され「悪魔の子」を書き下ろし話題となった。近年は作家活動も行い、香取慎吾・のん・青山吉能・ChroNoiRといったアーティストへの楽曲提供や、アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」の主題歌含む多数曲の作詞を’樋口愛’名義で手掛けている。
■脚本・歌詞原案:福田響志

お話をいただいてから映画を拝見しましたが、いいミュージカルになる匂いがぷんぷんしました。我人さんの巧妙な脚本を読み解きながら、何をどう歌うか、何をどう演劇的に表現するかを考える、スリリングな創作時間。歌詞の原案は、世界観に合わせて「植物」をモチーフにしてみたり、楽しく書かせてもらいました。演出の元吉さんとご一緒するのは4作品目、マジで念願のオリジナル作品。音楽のヒグチさんとは初めましてですが、そうとは思えないくらいラフな方で、めちゃくちゃ話しやすい。いいチームと、いいクリエーションができています。この間、ほぼ全曲のデモを聴きましたが、ヒグチさんの歌声も相まって大感動。こりゃ凄い作品になるぞ。
2000年生まれ。幼少期から子役として活躍。14歳よりカリフォルニアに留学、ニューヨーク・フォーダム大学演劇科演出コース卒業。脚本、翻訳、訳詞、振付などジャンルを問わず活動中。近年の主な作品に、『ジェイミー』翻訳・訳詞(ジェフリー・ペイジ演出)、『梨泰院クラス』訳詞(小山ゆうな演出)、『ビートルジュース』翻訳・訳詞・演出補・振付補(福田雄一演出)、『アメリカン・サイコ』翻訳・訳詞(河原雅彦演出)、『ワンダースリー』脚本・作詞、『ジャングル大帝』シリーズ 脚本・作詞(共にウォーリー木下演出)、『裸足で散歩』翻訳(元吉庸泰演出)、『MASSARA』脚本(Sota(GANMI)演出)などがある。
■演出:元吉庸泰

演出を担当いたします元吉です。この物語の原作を初めて観た時の、なんというか、見事なまでに心を掻き乱された感じ。そして爪痕を残されたような、じわっとした感覚を今でも覚えています。世界に取り残されたような、たった二人のミュージカル。とても野心的なプロジェクトだと感じます。
空間、息遣い、現実、バーチャル、空想、肉肉しい感情を神経に触れ続けているような魅力的な音楽に乗せて、この不可思議な物語を物語って参りたいと思います。素晴らしいお二人の女優、クリエイティヴ陣が揃いました。2026年の幕開けに心揺さぶるショウをお届けできたらと思います。是非是非、楽しみにしてくださいませ!
舞台脚本家・演出家。学生時代より劇団を主宰しながらモデル・俳優として活動。ブロードウェイ作品から2.5次元作品まで多くの話題作を手がける。近年の主な作品に『僕のヒーローアカデミア The “Ultra” Stage』(演出)、『スライス・オブ・サタデーナイト』(演出)、『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』(脚本・歌詞)、『ウィリアムとウィリアムのウィリアムたち』(演出)、『刀剣乱舞 十口伝 あまねく刻の遥かへ』(一部脚本・演出)、『鬼滅の刃 其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里』(脚本・演出)、『A Year with Frog and Toad~がまくんとかえるくん』(演出)など。2025年上演の『十二国記‐月の影 影の海‐』では脚本と作詞を手がける。