ミュージカル『ある男』著者プロフィール/クリエイターコメント&プロフィール
著者プロフィール
■小説家:平野啓一郎
1975年、愛知県蒲郡市生まれ、福岡県北九州市出身。京都大学法学部卒。在学中の1999年に文芸誌『新潮』に投稿した小説『日蝕』で第120回芥川賞を受賞した。以後、一作毎に変化する多彩なスタイルで、数々の作品を発表し、各国で翻訳紹介されている。
主な著書に、小説『葬送』、『高瀬川』、『決壊』、『ドーン』、『空白を満たしなさい』、『透明な迷宮』、『マチネの終わりに』、『ある男』、『本心』等、エッセイに『本の読み方 スロー・リーディングの実践』、『小説の読み方』、『私とは何か 「個人」から「分人」へ』、『考える葦』、『「カッコいい」とは何か』、『死刑について』、『三島由紀夫論』等がある。2024年、短篇集としては10年ぶりの発表となる最新作『富士山』を刊行。
クリエイターコメント&プロフィール
■音楽:ジェイソン・ハウランド
この度、日本の皆さまに、新しいミュージカル作品『A Man』をお届けできることを大変楽しみにしています。この物語の核心にあるストーリーには、外面的なミステリーと内面的な葛藤を同時に解き明かしていくという、非常に心を動かされる魅力があります。そして、この物語は音楽のために生まれたような豊かな要素を持っています。
希望、愛、喪失、切望、痛み、そしてユーモア—— まさに人間のあらゆる感情を描いた歌が詰まっています!作曲家にとって夢のような才能あふれる素晴らしいキャストの皆さんとともに、この物語がどのように展開していくのか、観客の皆さまにご覧いただける日が待ちきれません。この作品がどのように響くか、一緒に体験できることを心から楽しみにしています!
<プロフィール>
作曲家(トニー賞ノミネート)であり、プロデューサー(グラミー賞受賞、トニー賞ノミネート)、編曲家(エミー賞受賞、トニー賞ノミネート)およびオーケストレーター。ブロードウェイでの作曲作品として『若草物語』、『パラダイス・スクエア』(トニー賞ノミネート)、音楽監修・指揮・編曲作品として『ビューティフル―キャロル・キング・ミュージカル―』(グラミー賞受賞)、『ハンドルズ・メサイア・ロックス』(エミー賞受賞)、『SHUCKED』作曲家(トニー賞ノミネート)、『アリス・イン・ワンダーランド』、『ジキル&ハイド』、『レ・ミゼラブル』、『南北戦争』、『スカーレット・ピンパーネル』、『タブー』、『スパイダーマン』などがあり、今シーズン話題のブロードウェイミュージカル『ザ・グレート・ギャツビー』では作曲およびオーケストレーター/編曲。また、日本では、『デスノート THE MUSICAL』(編曲・オーケストレーション)、『生きる』、『東京ラブストーリー』(作曲・オーケストレーション・編曲)に携わり、2025年11月にはソウルで上演予定の『キャプテン・ネモ』の作曲を手掛けている。
■脚本・演出:瀬戸山美咲
ミステリーでもあり、人間の心の奥底を見つめる優れたヒューマンドラマである平野啓一郎さんの原作をミュージカルにします。生きづらさを抱える人たちにそっと寄り添えるような作品にしたいと思います。お客さまの心の奥に届くよう、ジェイソン・ハウランドさんと高橋知伽江さん、そしてこれ以上ない素晴らしいキャストのみなさんとともに、この「心の旅」を繊細に積み上げてまいります。ミュージカル『ある男』、どうぞご期待ください。
<プロフィール>
劇作家・演出家・ミナモザ主宰。『彼らの敵』(作・演出)で第23回読売演劇大賞優秀作品賞受賞。『THE NETHER』ほかの成果で第70回芸術選奨文部科学大臣賞新人賞、現代能楽集X『幸福論』〜能「道場寺」「隅田川」より(長田育恵と共作・演出)で第28回読売演劇大賞選考委員特別賞ならびに優秀演出家賞を受賞。23年、『スラムドッグ$ミリオネア』『ザ・ビューティフル・ゲーム』(ともに上演台本・演出)で第48回菊田一夫演劇賞受賞。近作に『う蝕』(演出)、『ある都市の死』(上演台本・演出)、『楢山節考』(上演台本・演出)など。25年3・4月には、ミュージカル『ボニー&クライド』(上演台本・演出)の上演が控える。
■歌詞:高橋知伽江
目の肥えた大人も楽しめる粋な舞台誕生の予感に胸を躍らせています。現代社会が抱える問題がいくつも描かれ、その陰影の中に永遠に輝く真実が見えてくるという繊細なストーリーです。『生きる』でご一緒したジェイソン・ハウランド氏の音楽は今回もまた自由自在で魅力的。脚本と演出担当の瀬戸山美咲さんは、複雑な原作をていねいに読み解いてくださるので、私も歌詞担当として一生懸命に伴走していきます。熱意と才能あふれるスタッフ・キャストの皆様と共に、深い感動をお届けできる日が楽しみです。
<プロフィール>
東京外国語大学ロシア語学科卒業。劇団四季を経て、1997年よりフリーランスで演劇台本の執筆、翻訳、訳詞を手掛け、なかでも『手紙』『生きる』『COLOR』などオリジナルミュージカルの創作に力を入れる。映画「アナと雪の女王」訳詞も代表作の一つ。2021年開幕の同作ミュージカルでは日本語台本・訳詞を担当している。2013年より17年まで、水戸芸術館演劇部門芸術監督。11年第4回小田島雄志・翻訳戯曲賞、16年劇団四季『アラジン』の訳詞により第23回読売演劇大賞優秀スタッフ賞を受賞している。劇団四季オリジナルミュージカル『バケモノの子』『ゴースト&レディ』(脚本・歌詞)も手掛ける。