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歴史あるホリプロタレントスカウトキャラバン(TSC)で今回、初めて「次世代俳優」を募る育成型オーディションを敢行する。第48回となる今回は、数多くの舞台・ミュージカルを制作してきたホリプロの特色を最大限に活かし、史上初めて公演事業本部主催にて開催される。選考過程では第一線のプロによる演技・歌・ダンスのレッスンがあり、本選では舞台で実際にその成果を披露する。実行委員長を務める公演事業本部 柳本美世氏と、海治かおり氏がその全貌について語る。
(取材・文:三浦真紀)
――ズバリTSCではどんな人材を探していますか?
海治:中学1年生から20歳までの人なら男女問わず誰にでもチャンスはあります。まだ何者でもない原石を探しています。
柳本:例えば藤原竜也さんはオーディションに参加しないかと街で声をかけられて、それが俳優への入り口でした。竹内涼真さんも歌とサッカーが上手な男子で、オーディション受けたことが今の活躍へとつながっています。感性が豊かで敏感な10代からお芝居に取り組むことで、演技力は磨かれます。逆にこの年齢なら全く未経験でも問題ありません。もちろん俳優を目指してすでにトレーニングを始めている方も歓迎です。
特技がある人、ない人どちらでもOK。レッスンを通して、才能を開花させるお手伝いをしたいと思っています。
海治:ホリプロは芸能プロダクションかつ映像と舞台の制作会社でもあることが強み。SNSでの瞬間的な人気というよりは、じっくり表現に取り組みたい人と出会いたいです。
▼ホリプロ所属俳優から応募者の皆様にメッセージ到着
――お二人のキャリアと、TSCに対する思いを教えてください。
柳本:プロデューサーとしてストレートプレイやミュージカルなどの演劇を作っています。
最近だと魚豊さんの漫画を原作とした舞台『チ。 ―地球の運動について―』、竹内涼真主演『奇跡を呼ぶ男』、彩の国シェイクスピア・シリーズなどを手がけ、これまで大勢の俳優たちと出会い、一緒に作品を作ってきました。
舞台と映像では、もちろん表現は違いますが、舞台で輝ける人は映像でも輝けますし、逆も然り。特に演劇は稽古を積み重ねることで、自分の芝居を突き詰め、伸ばしていけるのが良い点です。ホリプロ所属の俳優は舞台に出る機会が多く、しっかりサポートしていきたいと思っています。



海治:制作、プロデューサーを経て、現在は『ハリー・ポッターと呪いの子』をはじめ、ホリプロステージ制作の演劇作品の宣伝を担当しています。プライベートでは2児の母親として子育て中。幼い子どもは歌ったり踊ったり、ごっこ遊びを頻繁にやります。それは多分人間の本能だと思うのですが、残念なことに成長するにつれ、やらなくなってしまう。それがもったいないなと感じていて。
また舞台の宣伝をしていると、演劇人口を増やしたいという思いがあります。誰でも演劇に触れるチャンスがあって気軽にトライできたら、世の中がもっと面白くなるんじゃないかと。10代の成長は目覚ましいもので、最初は上手くできなかったことでも繰り返しやることで、みるみるできるようになります。TSCではそんなのびしろを持つ人に出会えることを楽しみしています。

――レッスン型審査のトレーナーは第一線のクリエイターが集まりましたね。
柳本:はい。皆さん、弊社の舞台作品に参加くださった方たちです。
松井周さん(劇作家・演出家・俳優)は、『レインマン』の演出、『てにあまる』の脚本を手がけていただきました。辻󠄀本知彦さん(振付家・ダンサー)は、『アジアの女』『てにあまる』のムーブメント、『フィスト・オブ・ノーススター〜北斗の拳〜』の振付を担当。後藤祐香(歌唱指導・ボイスコーチ)さんはミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン』『デスノート THE MUSICAL』『ジキル&ハイド』にボイスコーチとして参加。3次審査では須賀健太さん(俳優・演出家)の特別レッスンもあります。

――選考はどのように進みますか?
海治:書類選考を経て、1次審査では8月中に東京、岡山、大阪、福岡、石川と全国を周り、応募者に直接お会いします。そこで通過された方は2次審査に進み、9月初旬に2日間かけてトレーナーが審査します。3次審査は9月中旬に5日間、ワークショップや実際の台本を使っての演技を想定しています。
柳本:演技はもちろん、ダンスや歌も含め、声の出し方やお芝居で使える身体の動かし方など基礎レッスンが中心で、潜在的な能力を審査します。ですから、「この振付をすぐ覚えなさい」ということはありません。過程を見て、こんなにできるようになった!というのびしろを尊重します。
海治:集中稽古の後に何回かレッスンをして、10月中旬に都内の劇場で本選になります。2組のチームに分かれて出演し、それぞれ一つの舞台作品を披露いただく予定です。

――スキルではなく“のびしろ”を見る、ということですが、応募者に備わっていて欲しい素質、要素はありますか?
柳本:お芝居は会話のやりとりが基本なので、人とコミュニケーションをとり、相手に反応できることが重要です。映像も舞台もみんなで作るもの。その場にいる人たちと気持ちの交換をしながら、いかに自分が変化し、相手を変化させることができるか。その感覚を楽しめるといいですね。そして例えば50人の共演者やスタッフと一緒にものを作れるかどうか。個性が爆発しているように見える人でも、他の人たちときちんとコミュニケーションをとれる素質は必須です。
――TSCに興味を持っている人にメッセージをお願いします。
柳本:ドラマや映画が好きでこの世界をのぞいてみたい、文化祭で演劇をやって楽しかった、みんなで何か作るのが好き……そんなきっかけで大丈夫です。今やりたいことを探していて何かに打ち込みたいという人も大歓迎。TSCで人生を変えてみるのも良いのでは?
海治:今回のオーディションの対象者となる年齢の皆さんは自分にどんな才能があるのか、まだ未知数だと思います。その才能を見つけるお手伝いをしたいです。TSCでレッスンを受けてみて、台本ってこういうふうに書かれているんだ!こうして舞台は作られていくんだ!と体験するのも楽しいでしょう。この夏秋の思い出作りとして、気軽にチャレンジしていただけたら嬉しいです。





