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ウエストエンドで注目を集める気鋭クリエイターとホリプロが、共に立ち上げる新作オリジナルミュージカル『ニコラ・テスラ ~エジソンが恐れた孤高の天才~』。本作の脚本 ロジャー・ディッパー、音楽 ニック・ブッチャー、演出 下平慶祐らがロンドンに集まり8日間のワークショップが行われた。演出 下平慶祐が書き留めた「創作日誌」をお届け!
(文=下平慶祐)
5/23~31 最速抽選実施!
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DAY 2 大ナンバーから始まった2日目
DAY 3 挑戦的!大きな選択の実行
DAY 4 曲とともにシーンワークを開始
DAY 5 メインイベント、脚本会議
DAY 6 目指すは「本能的に展開する作品」
DAY 7 毎日推敲しつづける稽古場
DAY 8 むしろここがスタートライン
クリエイタープロフィール
■音楽・歌詞:Nick Butcher/ニック・ブッチャー

エミー賞およびローレンス・オリヴィエ賞にノミネートされたソングライターであり、英国演劇界の影響力ランキング「The Stage 100 UK」にて“Rising Star”に選出された注目のクリエイター。
ウエストエンドのヒット作『The Little Big Things』(オリヴィエ賞およびWhatsOnStage Award受賞)の作曲・作詞を手がけ、同作はロンドンの@sohoplaceにて上演された。本作により、オリヴィエ賞ならびにStage Debut Awardの「最優秀音楽・作詞・脚本家賞」部門にノミネートされ、また、『The Little Big Things(Original West End Cast Recording)』の共同プロデュースも務め、同アルバムはiTunesサウンドトラック・チャート初登場1位を記録。さらに、Royal Variety Performanceにて、Royal Albert HallからITVで放送される舞台でも楽曲が披露された。
最新作のポップ・ミュージカル『WEIRD』は、『マクベス』の三人の魔女に着想を得た作品で、プロデューサーのMichael Harrisonによって製作され、ニューカッスルでのワールドプレミアのチケットは完売となった。
Netflix Animationのために書き下ろした楽曲「Tornado」により、エミー賞(Best Original Song)にノミネート。また、受賞歴を持つプロデューサー/ソングライターのSteve Mac およびSM Entertainmentと共にヒット曲「Best Day of Our Lives」を共同プロデュースし、同曲はOfficial UK Soundtrack Chartsで初登場1位を獲得。Goodspeed Writers GroveおよびJohnny Mercer Songwriters Projectのレジデンシー参加アーティストでもあり、彼の楽曲はBBC Radio 1、BBC Radio 2をはじめとする主要ラジオ局で放送されている。
■脚本:Roger Dipper/ロジャー・ディッパー

2024年にエディンバラ・フリンジで上演されたミュージカル『I Wish You Well』が高く評価され、同年、ウエストエンドでも上演。The New York Times から「a triumph(大成功作)」と称賛される。
現在は、同名絵本を原作とするミュージカル版『And Tango Makes Three』の新作開発をはじめ、コメディTVパイロット『Keeping Faith』、長編アニメーション・ミュージカル、そしてジュークボックス・ミュージカルなど、複数のプロジェクトが進行中。
また、俳優としても多くの作品に出演をしており、『Matilda』、『Groundhog Day』、『Singin’ in the Rain』、『Gypsy』 などのミュージカル作品に出演している。
■演出・翻訳:下平慶祐 /Keisuke Calvin Shimohira

ニューヨーク出身。一橋大学在学中に戯曲『Boeing Boeing』を初演出、2013年にGrand PrizeとStage Effect Prizeを大会史上最年少演出家として獲得。脚本家としては、17年に『マークドイエロー』が佐藤佐吉賞(優秀脚本賞)を受賞。22年に『シェイリ』『令嬢ジュリー』が若手演出コンクール優秀賞次点。近年の主な参加作品に『飛び立つ前に』(ドラマターグ)、『正三角関係 / Love in Action』(ロンドン版字幕)、『Belleville』(翻訳・演出)、『ART』(翻訳・演出)などがある。
DAY 1 ロンドンでの演劇づくりの始まり

“How do you feel?”
「あなたはどう感じますか?」
そんな言葉からここロンドンの演劇づくりは始まります。
今日のワークショップは歌稽古と戯曲のディスカッションです。
まずは脚本のロジャー、音楽のニック、プロデューサーのカオルさん、演出の僕、がそれぞれこの企画とニコラ・テスラについて感じていることをカンパニーにシェアします。
テスラの面白いところは彼自身が「発明とはよりよく生きるためにある」と言っているところです。そのため、この物語を単なる伝記で終わらせるのではなく、普遍的な物語にしたいというのがみんなの共通するところでした。
ひとつの稽古場では出来立てほやほやの歌をキャストに実際に歌ってもらいながらより深みを目指して楽曲の世界を潜っていきます。
瞬発的にキーが変わり、音符が変わり、ビートが変わり、最善を模索しつづけます。
楽譜や台本だけでは見つからなかった感情を見つけては感じたことを共有し、作品の栄養にするのです。
もう一方ではディスカッションです。
みんなで戯曲に対して感じたことを自由にシェアしていきます。
どうしたいか?ではなくどう感じたか?を共有し、物語の層を増やしていくイメージです。
新しいアイデアは次々にメモされ、こういう可能性もあるね!とみんなで脚本のアレンジ候補もあげていきます。
通訳さんもいらっしゃるのですが、もちろん通訳さんにも聞きます。
全ての人が等しくこの作品の参加者なのです。
そして休憩が来るたびに合言葉を言います。
“Feeling good?”(=良い感じ?)
みんなで「良い」を確かめることで、カンパニーの結束も高まっていくのを感じました。
本当に良い感じです!
1日目にしてとても大きな前進を果たしました。
とてもチャレンジングな作品なのでこれからの道のりは長いですが、あまりに素晴らしいスタートです。
「このペースだと稽古日が余っちゃいそうだね。みんなでイタリア旅行でもする?」
今日の終わりはニックのそんな冗談でした。
DAY 2 大ナンバーから始まった2日目

大ナンバーから始まった本日。
この物語にとって大きな転換点の一つとなる楽曲です。
ニックの歌詞はダイヤモンドのように様々な側面から解釈できる余地を持ち合わせています。
実際ニックも『素晴らしい楽曲はどんな言葉に翻訳しても素晴らしい』という言葉を標語に作曲しているそうです。
そしてその歌詞の解釈をメロディが更に広げてくれる。
なるほど、テキストだけだとこうだと思っていたこの歌詞には、こんなにも幅と奥行きがあるのかと気付かされます。
彼はいつもハイテンポでジェットコースターのようなミュージカルが好きだと言っていますが、どの楽曲も聴いているだけのはずなのに、頭の景色が変えられていきます。
それがあまりにも楽しく、勝手に日本語バージョンで歌いながら翻訳への妄想も膨らませたり。
簡単な道のりではないでしょうが、とてつもなく訳し甲斐のある曲です!
一方でもうひとつの稽古場では、今日もディスカッションが続いていきます。
昨日よりも更に踏み込んでキャラクタートーク(各俳優との各キャラクターのディスカッション)をしました。
この作品はニコラ・テスラの物語なので彼の人生に出てきた人たちが出てきます。
つまり、4人のキャストに対して、たくさんの役が居るのです。
「テスラにとってそれぞれの人物はどんな人であったのか」
歴史的事実からその全てを知ることはできません。
伝記を一人の人間の物語に変えるために、それぞれの感じていることや価値観をシェアしながら理解を試みるのです。
テスラ自身が様々な国を渡ったので、ナショナリティまでも考慮して役を類推する時間はとても魅力的です。
さらにその一方で脚本家のロジャーと二人で脚本の話をよくするようになりました。
僕達は隣同士でいつも座っているので、この脚本から受けた印象と感じた可能性を共有し合いながら、同時並行で脚本の書き換え案を大量に生産していきます。
この作業は本来とても危うい作業だと思いますが、初対面と思えないほど相性が良いみたいで、もうずっとこの作業をやってきたような気さえしています。
たった10人の小さなワークショップには、舞台『ニコラ・テスラ』の登場人物と同じように、実際の人数以上のたくさんのエネルギーが溢れかえり、まるで100人のプロダクションの中にいる気分です。
DAY 3 挑戦的!大きな選択の実行

今日の私たちはとても勇気のいる大きな選択を実行するところから始まりました。
『ニコラ・テスラ』は4人のキャストで複数の登場人物を演じるという構造になっています。
ここでキーになってくるのが誰がどの役を兼ねてるかの理由です。
もちろん全てに理由を求めてしまうと人間の突発性が失われる可能性が生まれてしまいますし、同時に厳密にしすぎることは、曖昧なものの中に光を求めたテスラの価値観とも遠ざかってしまいます。
あくまで曖昧な(危うい)世界観は保ちたいが、曖昧すぎると物語が分からなくなってしまうため、その間を実現するための核を探すのです。
今日した大きな変更は(この話は公演が終わった時にでも詳しく話せたら嬉しいですね)初日から候補にありましたが、あまりに挑戦的だったのでみんなで数日間冷静に吟味を重ねてきました。
結果は大成功。
カンパニーがこの戯曲の新しい可能性に納得してくれ、さらに層が厚くなったと思います。この選択が叶ったことでロジャーと僕の理想はより膨らみます。
ここからはさらに勇敢にそれぞれの俳優の意味を求めていく作業になりそうです。
本番を迎える頃にはより大きな質量をもたらしてくれることでしょう。
全体としては音楽のブラッシュアップの時間でした。
本当に素晴らしい楽曲ばかりで、どの曲ももう既に愛してしまっていますが、俳優と観客の心をより繋げるために大胆に変更やアレンジが加えられていきます。
そんなに変えていただいていいんですか!?というほど。それもものすごい速さで。でも確実に物語は深くなっていく。
音楽のニックと音楽監督のジョー(彼も素晴らしい!)の鮮やかな指揮のもと、脚本・演出・俳優それぞれのリクエストが説明ではなく、「音楽」として変換されたときの感動は何にも代え難いです。
とてつもないエネルギーのせいで半袖になるほど稽古場が暑くなることがあるのですが、私たちはそんな稽古場に愛称を込めて「オーブン」と呼んでいます。
稽古終わりにみんなで「脳みそが沸騰した」と言い合っているのであながち間違いでもないのかもしれません。

DAY 4 曲とともにシーンワークを開始
テスラにとって「3」というのはとても重要な数字です。
昨日までで歌唱稽古を終えたので、今日からは曲とともにシーンワークをしていきます。
シーンワークと言っても、このワークショップの1番の目的は作品の構造を深めることなので、リーディング形式のシーンづくりです。
今回のワークショップには4人のUKキャストに参加していただいています。しかもトップレベルの!
とても贅沢な環境で歌とセリフをひとつずつ確認し、違和感を排除していきます。

これまでキャラクタートークでも、歌稽古でも、たくさん変更をしたのにも関わらず、
今日からのセッションでも飽くなき向上心を持ってさまざまなパターンを検証し(こちらではAuditionと呼んでいます)、稽古場はテスラの脳内のようなカオス状態。
破茶滅茶というよりかは、皆が同じ方向を向いているため、まさにカオスのような整然とした混沌の中にいます。
DAY1でお伝えしましたが、ここでの基本方針はShare the feelingなので飛び交うアイデアの量が凄まじいこと!
どの立場か関係なくみんなが自分の感じたこと、そしてこの作品が向かいたい方角へ向かってやりたいことを発信していきます。
俳優が「じゃこの変更で決定?」と聞くと「少なくとも1時間以内はね」というニックの返答で大爆笑。それほど全員が失敗を恐れずに変更を重ねているのです。
特に時間を掛けたのはとある「3」に関してです。
この「3」はとても難しく、表面的な問題では解決しないためその緒を探していきます。
その上、テスラにとっても大事なものだと考えると…まだまだ深める余地があることだけ確認し、今日はとりあえずワインを飲もうと言って解散。
とにかく、今日があまりにも充実した一日だったので、明日は少しスローな時間を過ごすことにしました。
その一方で、WS参加キャストの1人が明日オリヴィエ賞授賞式のリハに行かないといけなくて稽古に来られない(何それ!すご!!!)から都合いいね!なんて会話もあって、口角は上がりっぱなしです。
DAY 5 メインイベント、脚本会議

タイトルを書いていてびっくりしたのですが、まだ5日目ですか!?というほど濃密な日々を過ごしています。
今日はオープニングの新しいパターンの検証とお楽しみ時間の軽快で楽しいナンバーの調整から始まりました。
ニコラ・テスラの楽曲はそのどれもが違う力強さを持っており、それらが次々に展開されていくためとてもワクワクする構造になっています。
ミュージカル初めましての方から玄人まで、老若男女問わず誰でも楽しめる作品になること間違いなしです!
そして午後はメインイベント、脚本会議です。
私たちはこれまでのワークショップで勇気を持って様々な可能性を広げてきました。
今日の打ち合わせは、その得てきたものをひとつの形にまとめていく作業です。
今わたしたちの頭の中には樹形図のように複数に枝分かれした脚本が存在しています。
Aという道を行けばこの感情を手に入れることができ、Bという道に行けば別のモノにフォーカスがあたり…
そういった分岐点のどちらに行くのか、はたまた新しいCを作り上げるのか、物語の筋が最も作用する最善を選択していきます。
始めに演出からこれまでの時間を踏まえて、
・この物語で何を達成したいか
・どのようなアプローチをしたいか
・それぞれをどういう役割にしたいか
を伝えます。
とても幸せなことにみんながその方向に納得してくれ、自分たちが一心同体であることを感じます。
それから、それぞれが見たい景色を共有し、具体的な各シーンのセリフや音楽を調整にかかります。
この作品における最も大切なシーンの話をしているときに、ロジャーが「僕はまさにそれを書きたかったんだ!そうすればいいのか!」と言っていて、みんなでクリエイションができているこのチームは本当に最高だなってしみじみ感じました。

昨日問題だった「3」の部分はとても深まった気がします。
実は戯曲において2曲だけあえて手付かずにしていたものがあったのですが、その方向性も見つかりました。
元々想定していた歌とはかなり違うものです。
しかし、それらがハマれば信じられないほど物語のダイナミクスを生み出すことでしょう。
明日はオフです!
ワークショップ後半戦に向けてリフレッシュの時間。
ロジャーとニックは新しいセリフと新しいナンバーを書かないといけないので戦いだとしょぼくれていました。
DAY 6 目指すは「本能的に展開する作品」

いよいよ後半戦のスタートです!
今日からは最終日のリードスルー(本読み通し稽古)に向けて固めていく作業をしていきます。
1日のオフを使って、脚本のロジャーはオープニングに対して大きな書き換えを行いました。
脚本打ち合わせではAとBの二つのアイデアがあったのですが、その両方を組み込んだCプランを超えて、Dプランのような大胆な革命です。
この革命によって物語の序章にこれまでもあったエモーションに加えて、更なるドライブ感が搭載され、ニックの疾走感ある音楽をさらに引き立てることに成功しました。
もうひとつ課題だったのは二つ目の曲です。
この曲は聞いたら確実に口ずさみたくなる「音」を持っているのですが、どうしてこのタイミングでこの曲が来るのかがいささか不明瞭でした。つまり、この曲で伝えたいことは十分に伝わるが、説明的になりそうというのを危惧していたのです。
私たちが当初から目指したいと考えていたミュージカルは次々と本能的に展開する作品です。なので少しでも「丁寧に理解」できてしまうと、達成したい夢が叶いません。観劇が終わった後になるほど!!!と理解してもらうのはもちろん目指しますが、観劇中になるほどなるほど…、と落ち着かせたくないのです。
一曲目が成功したことによって、二曲目も点と点が繋がったように見えました。
この作品は100分間の上演を目指していますが、その冒頭何分間に来るセットアップは確実にできることでしょう。
その後はとても順調に物語の前半部分を固める作業をしていきます。楽しい。音楽と物語がきゅっと手を取り合いはじめて、ニヤニヤが止まりません。
稽古の最後は前半部分を全て繋げて終えました。本当に楽しい。
キャストたちと喜び合い、彼らを送り出した後は、脚本・音楽・演出・プロデューサーの4人と通訳さんの5人で残り、この通しで見えてきたものの共有をします。
最高の通しでしたが、まだまだ必要なものはあります。それをみんなで共有し、来週以降の最終調整に向かう準備をしました。
帰り際、あんなにニコニコしたロジャーを久しぶりに見ました。ロジャーはこの数日間、食事も睡眠もできずにずっと戦っていました。
Bravissimo!彼の苦悩を真横で見続けたのはとてもいい経験です。演出はそれを預かって大きくしないと。
DAY 7 毎日推敲しつづける稽古場

最後の日に向けて加速度的に良くなっていく作品を見ながら、ロンドンワークショップの終わりが近づいてきたことを実感します。
今日は昨日の続きで、舞台の後半を固めていく作業をみんなでしました。物語の前半で積み上げたものを使って、後半で、お客様に何をどう届けられるかを模索します。
先週までは抜き稽古(順不同で色んなシーンに取り組んでいく稽古)だったのですが、今週は頭から順に取り組んでいるため、俳優自身も各シーンが繋がりはじめていってるように感じました。
これまでシェアしてきたこの舞台に必要なものを各々が高めてきてくれ、それをぶつけ合った時に、大きな流れの中で相乗効果となって互いを引き出しあっていくのです。
ニコラ・テスラの半生を描いているのでややもすれば史実の説明で終わりかねません。そうしてはいけないことをみんなが分かっているので、俳優たちからも「このセリフはなくてもいいかも」「もう少し言葉が出やすくなりたい」など具体的な要求が飛び交うようになり、作品の強度がさまざまな角度から高められていきます。

最初から最高だった音楽は毎日のように足されたり引かれたりを繰り返され、みるみる台詞としての本質の部分が力強くなっていきます。作曲家が先陣を切って曲を切っていくのでかなり驚きます。あんなにいい歌詞をよくもそんなに簡単に!?という感じなので、いつか皆様も原曲を聴ける機会があればいいのになんて思います。
脚本はもはや別物と言っていいでしょう。既にかなりの改訂が何度も行われている状態でWSを迎えましたが、それでも初日の本とはまるで違います。勇気を持って修正案を出していき、稽古中も真摯に言葉に向き合い、同時にカンパニーにも気を配り、7日間毎日推敲しつづける。同じ脚本家として畏敬の念しかありません。
初日から「Good?」といい感じかを確認しあっていた我々ですが、気づけば「Amazing?」とか「Fabulous?」と聞き合って一日を終えています。それほど素晴らしい作品が生まれようとしています。
DAY 8 むしろここがスタートライン

DAY8 and…
最終日!
ついに終わってしまいました。あまりにも素晴らしい日々で、終わってしまったことが心から悲しいです。
今日はリードスルーをとてもクローズドな場で行いました。
通常こういったワークショップは、オープンな形で幅広く関係者を招待して感想をいただきますが、今回はとても限られたメンバーの前で披露しました。
来てくださったのはロンドンの重鎮たちです。お名前を出すことは叶いませんが、とにかく今ウエストエンドでとてつもなく影響力をもっている方々(賞レースに絡んでいる人たち)が来て、稽古場には静かな緊張感が漂っていました。
結果は大成功でした。終わった後にいらっしゃった方々と意見を交換するのですが、みんながこの作品に希望を持ってくれていました。
まだ私たちもこの作品が途上にあるのを分かっているように、良いことばかりではありません。
しかし、終演後は誰1人そそくさと帰ることなく感じたことを素直に伝えてくださり、それが私たちと違っていないことも喜ばしいことでした。
こういった場ではフリードリンクをつけてカジュアルトークをすることも多いのですが、私たちはフリードリンクもないのでそんなに長く残る理由もあまりありません。
でもみんなが残ってくださり、白熱した議論になり、ざっと小一時間ほどでしょうか?それはつまり、本当にこの作品が面白いからだと思います。どうぞ期待してください。
そのあとはいつもの通り脚本会議です。ワークショップは大成功でしたが、私たちはまだまだ上を目指したいので、しっかり問題点を洗います。この後のスケジュールとしてはUKチームがワークショップを踏まえて、更なる改訂をし、もう一度ワークショップをしてその整合性を確かめ、ようやく日本チームに受け渡されます。
決して妥協のない素晴らしいカンパニーなのを実感します。
片付けが終わってから、ロジャーとニックと僕との3人で少しお酒を飲みました。僕たち3人は不思議なくらい通じ合っています。お互いがお互いに対してきちんと意見を言い合えるし、互いの意見に対して心から感動し合えます。
別れ際に2人が「ケイスケなら安心して演出を任せられる」と言ってくれたので、日本代表として2人の情熱を稽古場に、そして劇場に持っていかなければ、と強いエネルギーをもらいました。
なんだか全てが終わったような感覚ですがむしろここがスタートライン。日本のお客さまを、そしてまだ見ぬ世界のお客さまを楽しませるためにカンパニー一同邁進してまいります。

ロンドンワークショップキャスト プロフィール
■トラック1:Louis Maskell/ルイ・マスケル

出演作品:
『ハミルトン』(UKツアー)ジョージ3世役
『ロード・オブ・ザ・リング』フロド役
『ドクター・ファウストゥス』ディック/ベンヴォーリオ役
『ミセス・ハリス、パリへ行く』ボブ・スミス/アンドレ・フォーヴェル役
『ザ・グリニング・マン』グリンペイン役(2017年UKシアター・アワード ミュージカル部門最優秀演技賞ノミネート)
ほか
■トラック2:Georgina Onuorah/ジョージナ・オヌオラ

2026年ローレンス・オリヴィエ賞にて『Brigadoon』フィオナ役でミュージカル主演女優賞、『Shucked』ルル役でミュージカル助演女優賞の2部門にノミネート。
出演作品:
『Shucked』ルル役
『All Is But Fantasy』セカンド・ウィッチ役
『Brigadoon』フィオナ役
『Kiss Me, Kate』ロイス・レーン役
ほか
■トラック3:Greg Bernstein/グレッグ・バーンスタイン

出演作品:
『屋根の上のヴァイオリン弾き』(リージェンツ・パーク・オープンエア劇場/UKツアー)パーチク役
ユニバーサル『SINATRA』(バーミンガム・レパートリー劇場)ジーン・ケリー役
『怪物はささやく』(UKツアー/ワシントンD.C. ケネディ・センター)ハリー役
ほか
■トラック4:Eloise Davies/エルイーズ・デイヴィス

出演作品:
『Just For One Day』マリア役、ヤング・スザンヌ役/マーガレット・サッチャー役カバー
『The Creakers』ルーシー役
『ジーザス・クライスト=スーパースター』メアリー役カバー/モブリーダー/ソウルガール
『スポンジ・ボブ ミュージカル』ミセス・パフ役
『42 Balloons』ザ・キッド役
『グリース』フレンチー役
ほか

| 作品名 | 新作ミュージカル『ニコラ・テスラ ~エジソンが恐れた孤高の天才~』 |
| 日程 | 9月6日(日)~9月29日(火) |
| 会場 | 紀伊國屋ホール 座席表 |
| チケット情報 | 【料金】 全席指定:13,000円 Yシート(20歳以下当日引換券):2,000円* *=ホリプロステージのみ取扱い 【販売スケジュール】 ■最速抽選先行 5月23日(土)12:00~5月31日(日)23:59 ■先着先行 ゴールド会員:6月27日(土)9:00~7月12日(日)23:59 レギュラー会員:6月27日(土)10:00~7月12日(日)23:59 ■一般発売 7月15日(水)11:00~ ■Yシート(20歳以下当日引換券)】 7月20日(月祝)17:00~7月26日(日)23:59 詳細は下記をご確認ください。 https://horipro-stage.jp/news/nikolatesla2026_ticket/ |
| ツアー公演 | <大阪公演> 期間:10月3日(土)~4日(日) 会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ |
| 作品HP | https://horipro-stage.jp/stage/nikolatesla2026/ |

