ミュージカル『ワイルド・グレイ』演出・上演台本 根本宗子コメント
オリジナルのミュージカルを作りたい。
そう思い、ミュージカルについて深く学び始めたのは今から約六年ほど前のことでした。
それを現実にするまでの道のりはきっとずっと長く、未だ自分でも知らぬ劇作家としての未来がたくさん待っていると思っています。
と同時にオリジナルのミュージカルにチャレンジするためにはどこかのタイミングでミュージカルの演出にも何度かトライする必要があると心のどこかでわかっていました。
実はこれまでいくつかの作品のミュージカル演出に様々なタイミングでお声かけをいただいてきたのですが、自分の気持ちと作品とタイミングが合わさらず、これと思う作品に巡り逢うまで待とうと思っていました。自分の中で劇作と演出がどうしてもこれまではセットだったので、別の作家の方が書いたセリフを自分の言葉として演出できるくらいの想いが自分の中に持てる作品に出会わないとやってはいけないと思ってきました。
演出家という仕事も2025年で16年目。
新たなチャレンジをするのに相応しい頃だなと感じていたところに、『ワイルド・グレイ』のお話をいただきました。
まさか男性キャスト三人のみの演目が自分の元へやってくるとは夢にも思っていなかったのですが、いただいた台本を読んで「創作と孤独」の物語だと感じ、夢中で台本を読み進めました。さらに楽曲もとてもよく出来ていてこの作品が韓国でヒットした理由がよくわかりました。さらに、今回日本での上演にあたり、翻訳、演出は日本版として新たに創り上げることができるというお話を聞き、これはとても挑戦してみたいと強く感じ、二ヶ月ほどよく考えて「やります。」とお返事をしました。
余談ですが調べていると、わたしオスカー・ワイルドと同じ誕生日ということがわかりました。なんだか強い縁を感じています。
ダブルキャスト、二組とも全く印象が異なる仕上がりになると思います。
キャスト、ミュージシャン、スタッフと丁寧な日本初演版を作っていきます。
ご期待ください。
演出・上演台本 根本宗子