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「彼女が見つめる先には、まるで宇宙のような景色が広がっている」/『ピーター・パン』山﨑玲奈×山口乃々華 対談インタビュー ――“ラストフライング”と、それぞれの夏
  • インタビュー

子どものままでいたいピーター・パンと、大人になることを選ぶウェンディ。長年愛され続ける『ピーター・パン』の物語が、2026年夏、新たな輝きを放つ。
4度目にして“ラストフライング”を迎える山﨑玲奈と、2年連続でウェンディを演じる山口乃々華。取材では「続投〜!」と声を揃えて笑い合うなど、息ぴったりな掛け合いを見せてくれた。10代最後の夏を迎える山﨑と、その少し先を歩いてきた山口。それぞれの今と『ピーター・パン』への想いを聞いた。

(取材・文:松村蘭(らんねえ)、撮影:三浦 哲)

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01  「続投〜!」な二人
02  ピーターとウェンディ、それぞれの共通点
03  大人と子どもの狭間で
04  繰り返し演じるからこそ見えるもの
05  “ベスト”な『ピーター・パン』を目指して

「続投〜!」な二人

ーーまず山﨑さんから、4度目、そして最後のピーター・パン役が決まったときの気持ちを聞かせてください。

山﨑:これまで夏は当たり前のように『ピーター・パン』だと思っていたけれど、前回の3年目の公演が終わったとき、ふと「今回で最後だったらどうしよう」と心配になったんです。でも今回4年目のピーター・パン役が決まって、それだけですごく嬉しくて!同時に、これがラストフライングになると聞き、とても寂しくて複雑な気持ちになりました。千穐楽は泣いちゃうかもしれません。

ーー山口さんは、前回から続いて2度目のウェンディ役ですね。

山口:私にとって、ウェンディはずっとやりたかった役だったんです。だから前回公演で初めてお話をいただいたときは、「本当にいいんですか!?」という信じられないような気持ちでした。今年も絶対にまたやりたいと思っていたので、続投が決まったときは「よっしゃー!」と飛び上がっちゃいました(笑)。

ーーウェンディがフライングするシーンを連想してしまいました(笑)。

山口:空を飛ぶために妖精の粉をかけて、みんなで楽しいことを思い浮かべるシーンですね。劇中では「クリスマス〜!」と叫ぶけれど、この場合は……。

山﨑山口:(両手を挙げて)続投〜!(笑)

ピーターとウェンディ、それぞれの共通点

ーーご自身と役に共通するところはありますか?

山﨑:家族や友達から「そのままじゃん!」とよく言われます。たまに「役作りしていないでしょう」と言われてしまうくらい(笑)。もちろん役作りはしていますよ(笑)。でも、確かにピーターの好奇心旺盛なところや明るいところは、自分が持っているものと似ているなと思います。

山口:子どもの頃、お友達の家のクローゼットの中で、その場で考えたお話をみんなに聞かせていたんです。小さなライトを持って椅子に座り、その周りに友達が座って話を聞くという感じで。今思えば、まさにウェンディですよね。学校で紙芝居を聞かせてもらうイベントがあり、それに影響されて自作で紙芝居をやることもありました。みんなのお姉さんになろうとしていたところは、共通点かもしれません。

ーー山﨑さんのピーターと山口さんのウェンディ、お互いから見た魅力を教えてください。

山﨑:ののちゃん(山口)のウェンディは、本当にキラキラしていて、ピーターに勝る好奇心旺盛さが詰まっています。その相乗効果で「私のピーターも負けていられないな」と思いますし、自然と私も好奇心旺盛さを持って演じることができるんです。物語が進むにつれて、ポジティブな明るさだけではなく、切なさやリアルさも感じられます。ウェンディが大人になったシーンではすごく冷静な面が感じられて、そのギャップもまた魅力的です。

山口:(山﨑)玲奈ちゃんのピーターは、目から伝わってくる情報が本当にいっぱいあります。彼女が見つめる先には、まるで宇宙のような景色が広がっているんです。そんなピーターを間近で見ていると、一瞬で吸い込まれてしまいます。本当に素敵な女優さんだなあと思っていて……大好きです!

山﨑:うわ〜嬉しいです!ありがとうございます!

大人と子どもの狭間で

ーーピーターは子どものままでいることを選び、ウェンディは大人になることを選びます。自分自身に置き換えたとき、子どものままでいたいですか?それとも大人になりたいですか?

山﨑:私はすぐにでも大人になりたいです!今までの自分は童顔だったり、精神年齢もちょっと低かったり、子どもっぽく思われることが多かったんです。20代になったらお仕事の幅も広がるんじゃないかなあと考えると、ワクワクが止まりません。

山口:自分がウェンディだとして、もしわがままに生きられるなら、大好きなピーターとネバーランドに残りたいと思ったかもしれません。でも、ピーターと私自身は価値観がかなり違うからなあ(笑)。

ーー山口さんが今の山﨑さんと同じ19歳だったら、どう思いますか?

山口:19歳は、大人と子どもの世界の狭間ですよね。当時はわからないことだらけでした。何が許されて許されないのか、大人の世界の中でどう折り合いをつければいいのか、大人の常識では何が正解なのか……。わからないことがしんどかったので、私も早く大人になりたいと思っていました。

山﨑:ののちゃんが19歳のときと、今の自分のレベルの違いを感じます……!大人の正解がわからないなんて、私は今まで考えたこともありませんでした。

山口:全然大丈夫だよ!当時の私は、お姉さんたちが多いグループにいたから。環境の影響も大きかったと思います。

山﨑:ありがとうございます。今はまだ大人になりきれていないですが、ののちゃんのような素敵な大人の女性になれるよう、頑張ります!

繰り返し演じるからこそ見えるもの

ーー同じ役を繰り返し演じ続けることの難しさや魅力は、どういうところに感じますか?

2025年上演舞台写真より(撮影:宮川舞子)
2025年上演舞台写真より(撮影:宮川舞子)
2025年上演舞台写真より(撮影:宮川舞子)

山﨑:長く演じることで、どうしても“山﨑玲奈のピーター・パン”のイメージが定着してしまうという課題はあります。それは私自身もすごく感じていて。例えば台本を読むと、体に染み付いたセリフが自然と出てきてしまうんです。だからこそお芝居を固めず、毎回新しい感情や表現を探していけたらいいなと思います。

山口:再演で同じ役を演じるときは、「必ず成長した部分をお見せしなくては!」という使命感が生まれます。ですが、それ以上の楽しさもあるんです。最初はいっぱいいっぱいで見えていなかったところが、「あ、ここはこういうことだったんだ」と、繰り返し演じるからこそ掴めるものもあります。そういう楽しさを見つけつつ、前回よりも確実に良いものをお届けしたいなと思います。

山﨑:本当に!ののちゃんのウェンディとは2回目になるので、一緒にいろんな角度からお芝居を試して、たくさん挑戦していきたいです。

“ベスト”な『ピーター・パン』を目指して

ーーピーターとウェンディを演じるにあたり、2026年公演での具体的な目標はありますか?

山﨑:ピーター・パンは前提として“かっこいい少年”なので、そのかっこよさを毎年更新していきたいという想いがあります。また、ピーター・パンは実は寂しがりやで、ときに大人より冷酷な部分も持っていることに気付いたんです。そんな陰の要素を、ふとした瞬間に感じられるように演技を磨いていきたいです。

毎年、稽古が始まる前に演出の(長谷川)寧さんとお話しさせていただく機会があります。そのときに、その年の『ピーター・パン』のテーマを決めていくんです。寧さんが毎年テーマを変えてくださるお陰で、毎回初演のように新鮮な気持ちで臨むことができています。2026年公演のテーマは“ベスト”と以前に仰っていました。私もそれに乗っかって、4年間の集大成としてベストなピーター・パンを目指したいです。

山口:去年のウェンディは、好奇心旺盛かつ、何にでもどんどんチャレンジする活発な女の子でした。なので、今年はもう少し大人っぽくしてみようかなあと。ただ、今回フック船長役の内海啓貴さんと、ダーリング夫人役の皆本麻帆さんがとてもお若いんです。だから逆に、もっと子どもっぽい方がいいのかなあとも。いずれにせよ、ウェンディの心の動きを、前回とは少し違った形でみなさんと共有できたらいいなと思っています。

ーー今年の夏はどんな夏にしたいですか?最後に意気込みをお願いします。

山口:決して体調を崩すことなく、後悔のない『ピーター・パン』の日々を過ごしたいです。去年は稽古期間中に体調を崩してしまったことがあったので、今回はより健康に気をつけて臨みたいと思います。今年の夏もきっと暑いですから、とにかく頑張って、大好きなウェンディを演じ切りたいです。何より、玲奈ちゃんのピーターの輝く瞬間を、この目に焼き付けたいと思います。

山﨑:私にとってはピーターとしてラストフライングであり、個人的には10代最後の夏でもあります。いろんな意味で最後の夏になるので、ド青春を過ごしたいという目標があります!大人になったら落ち着きたいとは思いつつ、10代最後は思いっきり暴れたいなあと(笑)。ピーター・パンとして、最後の夏を全力で生き抜きたいです!


作品名青山メインランドファンタジースペシャル ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』
日程2026年7月27日(月)~8月7日(金)[16回]
会場東京国際フォーラム ホールC
座席表>>
チケット料金◉ネバーランドシート(妖精の粉付):
【おとな・こども共通】昼の回:11,000円/夜の回:10,500円

◉S席:
【おとな】昼の回:9,000円/夜の回:8,500円
【こども】昼の回:7,000円/夜の回:6,500円

◉A席:
【おとな】昼の回:5,200円/夜の回:4,800円
【こども】昼の回:3,600円/夜の回:3,200円
※全席指定・税込、こども=3歳~12歳
ツアー公演大阪、愛知、山梨公演あり
作品HPhttps://horipro-stage.jp/stage/peterpan/

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