ホリプロステージ

Follow Us On

  • LINE
  • Youtube
  • Twitter
  • Instagram
  • Facebook

ホリプロチケットセンター

03-3490-4949

10:00〜18:00(平日)/ 10:00〜13:00(土)/
定休日(日・祝)English

ホリプロステージ

チケット購入

PICK UP

特集・ピックアップ

Sky presents『渦が森団地の眠れない子たち』稽古場レポート

  • レポート
  • インタビュー

2019年9月20日(金)

藤原竜也、鈴木亮平らが出演する舞台『渦が森団地の眠れない子たち』の稽古がついに始まりました。
9月某日に行われた、本読み稽古の模様をお届けします。

取材・文/小村早希

 


 

▼公演詳細ページはこちら

 

ロの字に組まれた長テーブルに蓬莱竜太が座る演出家チーム、その右と左に鉄志役の藤原と圭一郎役の鈴木が座り、それぞれ芝居中に密接に絡む“子どもたち”を演じる役者が二人の隣に並んで座る。蓬莱の向かい側には奥貫薫や木場勝己といった“大人たち”が座り、開始の合図を待っていた。

「さて、始めましょうか」の声がかかり、本読みがスタート。鈴木はすでに台詞を入れてきているようで、最初のモノローグから本から目を話して語り出していた。慎重派な圭一郎が穏やかなトーンでこの団地の事、人間関係の事、そして子どもたちの社会について淡々と語り出す。

藤原竜也


その静けさをぶち壊すようにやかましく割って入ってきたのは藤原演じる鉄志。“キング”と呼ばれ、この団地の子ども社会のボスである鉄志が自分の意のままに手下の子どもたちに無理難題も込みで指令を飛ばし自由気ままに振舞う。


周りの子どもたち役の役者も本読みという段階でありながら、お互いの顔を見合って、時には言葉でどつきあったりからかったりと、なかなか賑やかなもの。

鉄志を筆頭にギャーギャーと騒ぐ子どもたちがかわす言葉はまさに小学生男子のそれ(笑)。同学年の女子ならさしずめ「男子たち、サイテー」と言い出しかねない言葉も何度も飛び出した。

鈴木亮平


そんな言葉の応酬にいつしかキャストたちは自分の役なのか、はたまた自分自身なのか、もろもろ混在した状態でクスクス、フフフと笑い合い、いつしか渦が森団地の遊び場にいるような錯覚さえ感じさせるのだった。

鉄志と圭一郎の家族についても描かれる。実はお互いの母親がちょっといわくつきの関係で、鉄志と圭一郎は子どもたちに見せる表情とは異なる顔を親の前で見せていた。母役の奥貫が見せる表情に藤原そして鈴木も顔を固くしていたのが印象的だった。

左より)木場勝己、奥貫 薫


また団地の子どもたちを見守る大人・木場の存在にも目を引かれた。木場は子どもたちに対する接し方について理想と正論を語る一方で、鉄志たちの傍若無人な対応に日々振り回されている。その振り回されっぷりがまたおかしくて、木場の台詞一つ一つに役者たちはもちろん、蓬莱自身もニヤリと笑っていた。

 

 

本読み後に行われた取材会には藤原、鈴木とそして蓬莱が参加した。

――藤原さんと鈴木さん、本読みを通して新たに気が付いたおもしろさなどがあれば教えてください。

藤原:初めて脚本を読んだときは、僕が演じる役がキングと呼ばれる攻撃的で周りをかき回す、自由奔放な印象があったんですが、何度も本読みをやらせてもらううちに、全体のストーリーや他の演者さんの声を聴いて自分の役がより理解できてきました。ただただ攻撃的な役ではなく、母親の存在、そして圭一郎くんの存在があって自分も徐々に成長している過程が描かれて、そこには弱さや優しさも含まれていて、といろいろな発見があります。楽しいです。

 

鈴木:圭一郎と自分に似ているなと思う点がいっぱい出てきています。自分が育ったところが舞台の現場と近いこと、世代とか時代とか、あと震災があったりなど、共感できるポイントがありますね。圭一郎の内向的な部分についてですが、僕自身はもっと明るい子でしたが、中身は凄く似ていて、例えば子ども時代に無意識に人を傷つけたり、その事が心にトゲとして未だに残っていたり、いじめられていた期間に感じていた嫌な気持ちなど、自分の中に封印していたものを突き付けられる感じです。笑いもたくさんありますが、僕が通ってきた子ども時代とリアルに向き合わなければこの作品はできないと思っています。

左より)鈴木亮平、蓬莱竜太、藤原竜也

 


――蓬莱さん、お二人が演じている鉄志と圭一郎ですが、蓬莱さんが書いた脚本の段階からどのくらい膨らんできていますか?

蓬莱:もちろん予想外に膨らんできていますね。初めて本読みをしたとき、そんな印象を得ました。二人は団地の中のライバルという役どころですが、それを離れて役者としてもライバルなので、二人が時には近づき、時には離れ、時には戦う……この舞台を観るお客さんにそんな醍醐味を観ていただきたいと思って書いていますので、そこは見応えあると思いますね。

蓬莱竜太

 

――書き下ろしの作品ということで、二人のどんなところを描きたいと思って書いたんですか?

蓬莱:僕は竜也くんとは親交があり、プライベートでもちょこちょこ飲む関係です。そこで見る竜也くんは鉄志と似ているというか……

 

藤原:(笑)

 

蓬莱:国内はもちろん海外作品においてもいろいろな役をやっていますが、僕が書きおろすからには僕が知っている竜也をエンターテイメントとして出したいなと思っていて。子どもっぽいおもしろさを竜也くんに感じる事があって、それで小学生役をやらせたらおもしろいだろうなって。また亮平くんとは初めてお仕事をするんですが、映像作品などを観る限りでは、彼から醸し出されるある種の誠実性を持ちながらどこかで小さな罪を犯してしまうという役を演じてもらうのが面白いんじゃないかなって。そういう理由でこの二人に対比となる役を演じていただきたいと思ったんです。

藤原竜也


――という話を聴いて、お二人はどう感じていますか?

鈴木:蓬莱さんはその人の本質をとらえるのが上手な人なのかなと。さっきも話したとおり、自分に似ているな、話してはいないけれど似たような経験を書いてきたりしていましたから。演じやすいけど、生々しい自分の気持ちと向き合わないとならないので、精神的にはキツイですね(笑)。子ども役というものを演じるとなると、ふざけておもしろそうという面がありますが、よくよく考えると子どもの時ってそんなに楽しい事ばかりだったかな?って思うんです。今なんとなくキラキラしていたイメージがありますが、もっと苦しい事もあったなって思うんです。そういう子どもに失礼のないように描くにはその当時の苦しさも見せたいなって思いますね。

 

藤原:僕自身も団地育ちなんですが、蓬莱さんが僕と亮平に当て書きしてくれると聞いて3時間くらい過去の思い出を、人には言いたくない苦く苦しい思い出もずっとしゃべったんですが、その話が全然物語に投影されていなくって(笑)蓬莱さんのイメージだけで書かれてしまったのが一つ悔いとして残っています(笑)。でもいい経験、いいチャンスをいただけていると思います。

鈴木亮平


――このカンパニーには小劇場からの参加者も多いですが、彼らのここを見て欲しい、またどんな座組を作っていきたいですか?

鈴木:僕が個人的に好きなのはデンジャーと呼ばれている男子と、オタクの女の子・楓です。特に楓ちゃんを見ていると飽きないですね。ずっとこの人のやり取りを観ていたいわ~って思います。ぜひ初めてこの役者を知ったという人は後程検索して「こんな人がいるんだ」って思ってほしいですね。

 

蓬莱:この芝居が終わる頃には立場も異なりますが、お互い演劇仲間として交流ができる関係が作れるカンパニーになるといいなと思っています。その中心となるのがこの二人(藤原・鈴木)なのは間違いないので、二人が戦い、そして酒が飲める仲になるといい。やっている側が充実している事、演劇を作る喜びを感じてもらいたいですね。

 

藤原:僕らがカンパニーを引っ張っていこうとはとても思っていないです。今は他の俳優との交流よりどれだけ台詞を自分に入れていこうかと自分をぶっ叩いている真っ最中でして(笑)。それがクリア出来たらカンパニーの中でのしあがっていこうと思っています(笑)。

 

鈴木:じゃ僕がぐいぐいとひっぱっていきますか(笑)!

 

全員:(笑)

 

 



<蓬莱竜太さん 顔合わせ挨拶>

今回、竜也くんと亮平くんを中心に芝居を進めることが出来るわけですが、この規模でやる芝居において、なかなか出演しない人たちにもたくさん出てもらっています。

小劇場で出会った役者さんたち、これからどんどん表に出ていっていただきたい役者さんたち、色々な出自の人たちが集まって演劇を一緒に作ることに、僕自身すごく意義があると思っています。
普段、規模の大きい商業演劇と小さい劇場の演劇は、割と掛け離れている場所にいると感じるのですが、今回はそれらが混然一体となって一緒にハイクオリティなものを目指します。

この公演を成功させることで、これからどんどんそういう垣根がなく演劇が豊かになるチャンスが増えていくといいなと思っていますので、頑張りたいと思います。

 


 

【公演概要】

Sky presents『渦が森団地の眠れない子たち』

作・演出:蓬莱竜太
出演:
藤原竜也 鈴木亮平
奥貫 薫 木場勝己
岩瀬 亮 蒲野紳之助 辰巳智秋 林 大貴 宮崎敏行
青山美郷 伊東沙保 太田緑ロランス 田原靖子 傳田うに
公演日:2019年10月4日(金)~10月20日(日)
会場:新国立劇場 中劇場(初台)
※鳥栖・大阪・名古屋・広島・仙台公演あり

特集・PICKUP一覧に戻る

RECOMMEND

こんな記事もおすすめ