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【写真19枚】創っては壊し、組み上げていくー『東京ラブストーリー』稽古場レポート

  • レポート

2022年11月3日(木)

開幕まで約1ヶ月を切った、ミュージカル『東京ラブストーリー』。原作は1991年に大ブームを巻き起こし、日本のみならず、アジア諸国で今もなお絶大なる人気を誇る同名漫画だ。もとはバブル時代の東京を舞台にしているが、ミュージカル版では設定を2018年に置き換え、コロナ禍前、希望をもって東京で暮らす4人の若者を中心とした恋愛模様を描いていく。本レポートでは10月末に訪れた稽古場の様子をお届けする。

(写真・取材:岩村美佳)

 

 

創っては壊し、組み上げていく―

主人公となる永尾完治(カンチ)、赤名リカ、三上健一、関口さとみの4役は【空キャスト】と【海キャスト】の2組のチームによるダブルキャスト。幼馴染であるカンチ・三上・さとみの出身である愛媛県の美しい空と海からとったものだそう。当日は2幕冒頭、【空キャスト】柿澤勇人と笹本玲奈によるカンチとリカのシーン稽古が行われていた。

 

上段左より)【空キャスト】柿澤勇人、笹本玲奈、廣瀬友祐、夢咲ねね/下段左より)【海キャスト】濱田龍臣、唯月ふうか、増子敦貴(GENIC)、熊谷彩春

 

場面はカンチの部屋、恋人同士となった2人。リカがカンチの誕生日を祝うために彼の部屋で準備をして待っているという設定だ。リカが自分の気持ちと今後の人生を決断する重要なシーンである。

稽古冒頭、笹本が台本を手に演出の豊田めぐみと話し合っている。リカが以前滞在していた国、ジンバブエに伝わる恋人たちの伝説をカンチに聞かせるのだが、台本上のセリフや行動を細かく精査していた。ある程度整理したところで、やってみようと立ち稽古が始まった。

 

 

リカがケーキを手に部屋に入り机にセッティング。スケッチブックに何か書いているところに、カンチが帰宅する。仕事のトラブルで遅くなったと謝るカンチ。リカはそうなんだと飲み込みながらも、違和感を覚えているように見える。

実際は、カンチの友人でもある三上との関係に悩んださとみを慰めていたためであり、観客にはカンチが嘘をついていることがわかっているので、二人がどんなやりとりをするのか興味深い。

 

 

まずは台本を見ながら、導線などを確認してひと通り動いてみる。

ロウソクをつけて、吹き消し、乾杯。リカはある国の王女と、記憶を失った旅人の話をカンチに聞かせる。ある日二人は出会い、運命的な恋に落ちる。2人を想像させるような物語を、美しいメロディにのせて切なく語るリカ。舞台奥では男女ダンサーのデュエットダンスでこの伝説をロマンティックに表現する。ひとときの幸せな時間が流れる中、カンチのスマホにさとみからの着信が。

とっさに仕事の電話だと言うものの、動揺するカンチを見てリカはすべてを察する。

 

 

この場面のラストで、リカは自身のアメリカ行きを告げて部屋を出ていくが、カンチはそれを追いかけられずに終わる。

柿澤が「急にアメリカと言われて、普通ならば追いかけて理由を聞くと思う。カンチはなんで追いかけなかったんだろう」と疑問をぶつけると、笹本と演出の豊田とのディスカッションが始まった。

 

 

笹本が、その場に置いてある誕生日プレゼントらしき小道具の箱を開けると「バイバイカンチ」というようなメッセージが入っているのでは、と提案すると、柿澤はそれでもリカを追いかけられない動機が欲しいという。

豊田は、プレゼントが意味深にならないために開けたらたわいもないものが入っていたらどうかと提案。

 

 

『プレゼントにアメリカ行きの理由があるのではと開けてみたけれど、何もなかった』『リカのことが一層わからなくなり追いかけられなかった』という行動と結果が生まれ、一旦の演技プランが固まった。

その後も、柿澤はセリフと動きを何度も反芻して確認していた。

 

 

この後、さとみを演じる夢咲ねねが稽古に合流。

さとみはカンチに電話をかけてみたものの、思うことがありワンコールで切ってしまう。この一瞬の行動を、リカの歌、電話の音、カンチの行動と合わせるため、タイミングを調整していた。

 

 

重要なシーンだからこそ、何度も何度も話し合いを行いながら、芝居を創っては壊し、組みあげていく。細部まで拘っている様子がひしひしと伝わってくる現場だ。

『東京ラブストーリー』という不朽の物語、ジェイソン・ハウランドの多彩な音楽、魅力的なキャスト、妥協しない芝居が揃い、また新しい最高のミュージカルが生まれる予感がする。

 

 

【別日の空チームの稽古風景】

 

 

<東京公演>
期間:2022年11月27日(日)~12月18日(日)

会場:東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
主催:フジテレビジョン/染空间 Ranspace/ホリプロ
企画制作:ホリプロ

<大阪公演>
期間:2022年12月23日(金)~25日(日)

12月23日(金)◆空14:00
12月24日(土)◆空12:30/◇海17:30
12月25日(日)◇海 12:30
会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
主催:梅田芸術劇場/関西テレビ放送
お問い合わせ:梅田芸術劇場 06-6377-3888(10:00~18:00)
https://www.umegei.com/schedule/1057/

<愛知公演>
期間:2023年1月14日(土)

1月14日(土)◇海12:30/◆空17:30
会場:刈谷市総合文化センターアイリス 大ホール
主催:東海テレビ放送

<広島公演>
期間:2023年1月21日(土)~22日(日)

1月21日(土)◇海18:00
1月22日(日)◆空12:30
会場:JMSアステールプラザ大ホール
主催:テレビ新広島/(公財)広島市文化財団/アステールプラザ
お問い合わせ:TSSイベント事業局 082-253-1010(平日10:00~17:30)

 

<キャスト>
【空キャスト】
永尾完治:柿澤勇人
赤名リカ:笹本玲奈
三上健一:廣瀬友祐
関口さとみ:夢咲ねね

【海キャスト】
永尾完治:濱田龍臣
赤名リカ:唯月ふうか
三上健一:増子敦貴(GENIC)
関口さとみ:熊谷彩春

長崎尚子:綺咲愛里

和賀夏樹:高島礼子

永野亮比己、引間文佳
新井希望、尾関晃輔、上條駿、今野晶乃、咲良、高瀬育海、俵和也、照井裕隆、
妃白ゆあ、町屋美咲、安福毅、矢吹世奈、吉﨑裕哉 (五十音順)

スウィング:大村真佑、高井泉名(五十音順)

 

<スタッフ>
原作:柴門ふみ「東京ラブストーリー」(小学館「ビッグスピリッツコミックス」刊)
音楽:ジェイソン・ハウランド
脚本・歌詞:佐藤万里 
演出:豊田めぐみ

美術:松井るみ
照明:柏倉淳一
音響:山本浩一
衣裳:十川ヒロコ
ヘアメイク:鎌田直樹
映像:栗山聡之
振付:小池ミモザ
歌唱指導:ちあきしん
音楽監督補:村井一帆
振付助手:梶田留以
稽古ピアノ:森本夏生
演出助手:伴・眞里子
舞台監督:加藤高

公式HP=https://horipro-stage.jp/stage/love2022/ 
公式Twitter=https://twitter.com/tls_2022 #ミュージカル東京ラブストーリー

 

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