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Behind the scene of スクールオブロック Vol.1~生徒役オーディションレポート

  • レポート

2019年11月15日(金)

世界中の注目が東京に集まる2020年夏、池袋で上演されるミュージカル『スクール・オブ・ロック』。開幕が1年後に迫り、代表選手が続々と決まりつつあるオリンピックと同じく、こちらの準備も着々と進行している。7~8月に行われたのは、主人公デューイ(西川貴教/柿澤勇人)と同じくらい重要な、生徒役キャストのオーディション。楽器、歌、芝居ができるスーパーキッズを求めて繰り広げられた、白熱の審査の模様をレポート!

取材・文/町田麻子


 

▼公演詳細ページはこちら

 

■1500→80名へ:悲喜こもごもの二・三次審査

「求む!バンドメンバー/8~13歳・152cm以下のボーイズ&ガールズ」――そんな募集チラシを見て応募してくれた1565名のなかから、書類審査を通過したのはおよそ450名の子どもたち。学校が夏休みに入った7月下旬、まずは二次審査が、まるまる2日間をかけて行われた。ギター、ベース、ドラム、バイオリン、歌と、得意分野に応じてグループ分けがされており、各10~20名のグループが計30組以上。それだけの数を、1組につき30分ほどかけてじっくり審査していくのだから、当然朝から晩までコースになるというわけだ。

審査内容は、一人ずつ審査員の前に出て、「名前、年齢、好きな〇〇」を言ってから楽器や歌を披露するというもの。「〇〇」の部分は候補者に任されていたため、好きなミュージカル作品から給食のメニューまで、個性豊かな回答が見られた。またこの段階では、披露する曲も課題曲があるわけではなく、それぞれの自由。やはりディズニーアニメ系が人気ではあったものの、なかには渋めの楽曲を選ぶ候補者もおり、やはり個性が垣間見えて面白い。

とはいえもちろん、個性とスキルが最大限に表れるのはパフォーマンスだ。アカペラで堂々と歌唱する子、持参したスマホやタブレットで伴奏を流す子、振付まで考えてきて踊りながら歌う子、緊張で頭が真っ白になってしまう子、そこからのリカバリーが見事な子……。演出の鴻上尚史、音楽監督の前嶋康明、演出補の豊田めぐみ、歌唱指導の山口正義ら審査チームは、基本的には温かい目で見守りながらも、一人ひとりの言動を見逃すことなく厳正な審査をおこなっていく。

この二次審査は、いくつかの組が終わるごとに審議が行われ、結果発表と三次審査までもがその日のうちに行われるというスピーディーなもの。発表のために用意された別部屋は、審査の部屋には入れなかった保護者も待機しているため、心理的にも物理的にも熱気でムンムンだ。発表役のプロデューサーが入室すると、ワクワクと不安が入り混じった目で見つめる候補者と保護者たち。番号が呼ばれた子の歓喜の顔や「よっしゃ!」の声と、残念ながら呼ばれなかった子の悔しそうな顔や泣き声とともに、悲喜こもごもの2日間は幕を閉じた。

 

■最終審査はバンド演奏&ワークショップ!

東京が今年一番の猛暑に包まれた8月上旬、四次審査に集まったのは、楽器チーム約30名+歌チーム約50名。1日目の審査はチームごとに行われ、それぞれ演奏スキルと歌・ダンス・芝居のスキルをさらに詳しく見るセッションを経て、計約30名が翌日の審査へと駒を進めた。楽器チームの2日目の審査は、候補者同士が実際にバンドを組み、劇中ナンバーを演奏してみるというもの。審査員に加えて歌チームのメンバーも見学するなかで行われたセッションは、どのバンドにも大きな拍手が送られる、ライブさながらのものとなった。

 

 

2日目にはまた、歌チームが役ごとに分かれて芝居・歌を練習する審査も行われたが、この日のハイライトはなんといっても、最後に楽器チーム・歌チーム合同で行われたワークショップだろう。これは演出の鴻上尚史が、スキルだけでなく個々のキャラクターをより深く知りたいということで、前日の夜に急きょ実施を決めたもの。簡単なゲームを経て行われた自己紹介タイムでは、オーディションに挑戦した理由から好きなもの・嫌いなものの話、仕事に懸ける熱い思いまでが飛び出し、まるで“子ども版『コーラスライン』”のようだった。

そしてワークショップの後半は、鴻上が『スクール・オブ・ロック』に登場する4名のキャラクターを想定して書いた、短いオリジナル台本の読み合わせ。4名ずつみんなの前に出て芝居を披露するわけだが、ここまでの過程で候補者たちの緊張はすっかりほぐれていたため、オーディションというよりも本当の学校のような雰囲気だ。特に男の子たちの振舞いの自由さは、鴻上が「猿じゃないんだから!女の子を見習いなさい!」と声をかけるほど。全員が臆することなく、持てる力をのびのびと発揮できる最終審査だったと言えるだろう。

 

 

本番の舞台に出演できるのは、男女各6役のWキャスト=計24名。最終的なキャストは、楽器・歌・ダンス・芝居のスキルはもちろん、キャラクター、身長、伸びしろ、全体のバランスなどさまざまな要素を考慮した上で選ばれる。デューイと彼の生徒たちが、音楽を通して変わっていく姿が感動と興奮を呼ぶミュージカルだけに、登場人物と演じるキャストの姿が重なれば、さらなる大感動と大興奮が生まれること間違いなしの『スクール・オブ・ロック』。その役割を担うのは果たしてどんな子なのか、キャスト発表が待ちきれない!

 

★Behind the scene of スクールオブロック 連載一覧★

Vol.1~生徒役オーディションレポート

Vol.2~ビジュアル撮影レポート

 


 

【公演概要】

Sky presents ミュージカル『スクールオブロック』

<クリエイティブスタッフ>
音楽:アンドリュー・ロイド=ウェバー    
脚本:ジュリアン・フェロウズ
歌詞:グレン・スレイター
日本版演出:鴻上尚史

<キャスト>
西川貴教 柿澤勇人 濱田めぐみ 
梶 裕貴 相葉裕樹 はいだしょうこ 秋元才加

阿部 裕 栗山絵美 多岐川装子 俵 和也 丹宗立峰 ダンドイ舞莉花 
中西勝之 長尾哲平 西野 誠 湊 陽奈 安福 毅

 

<上演期間>
2020年8月 東京建物Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場) こけら落としシリーズ *地方公演あり

 

主催:ホリプロ/フジテレビジョン
企画制作:ホリプロ

 

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