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【8月13日(土)から大阪公演開幕!】ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』観劇レポート 輝く吉柳ピーター、5年間の集大成を目撃せよ!

  • レポート

2022年8月2日(火)

2017年、13歳からピーター・パンを務めてきた吉柳咲良がラストとなる本公演がついに開幕した。初舞台前に一度インタビューをしたことがあるが、素朴で少し不安そうな瞳をした、原石そのものの吉柳がそこにいた。あれから5年、舞台上の吉柳ピーターは別人のように堂々とした佇まい。空を自由に飛び、思う存分闘い、暴れ、遊び回る。とことんエネルギッシュで躍動感に溢れている一方で、子供でしかいられない寂しさも垣間見える。そのきらめきと切なさは、この作品と共に成長してきた者にしか得られない宝物といえよう。

(文:三浦真紀 撮影:宮川舞子)


▼ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』2022 ダイジェスト映像

 

ピーター・パン役:吉柳咲良

 

昨年から森 新太郎演出になり、演劇的な魅力を増したことも確かだ。『ピーター・パン』というと子供向けのミュージカルと思う方も多いだろうが、侮るなかれ。大人の演劇ファンが観ても興奮するような、思いもよらぬ仕掛けがあちらこちらに散りばめられている。まず、オープニングでブレヒト幕がかかっているだけで、おお?っと興味を引くではないか。ブレヒト幕とはかの『三文オペラ』などで有名なブレヒトが考案した布の幕。カーテンみたいにシャーっと開け閉めするだけで、場面を転換する、人が入れ替わる、時空を飛ぶなど、とにかく簡単で便利な仕掛けなのだ。

 

左から)海賊たち、フック船長役:小西遼生

 

このブレヒト幕が象徴するように、森演出版はアナログな手法が満載だ。紙や布を駆使した、まるで壮大な夏休みの工作といった趣。ゴリラや熊、フラミンゴなどでっかい紙人形の生き物たち、美しい影絵、その場で作られるネバーランドの家などなど。インドネシアの伝統的な人形劇ワヤンを思わせる人形や、葉っぱの仮面も登場する。この辺りのエキゾチックな匂いは、アジアの国々で演劇を学んできた森の経験によるものだろう。アイディアの宝庫で、シーンごとにうわぁ!とワクワクが止まらない。

 

フック船長役:小西遼生

 

視覚面だけではない。どの登場人物もキャラの立ち方が半端なく、その瞬間をイキイキと生きているのが素晴らしい。吉柳のピーター・パンはもちろん、小西遼生演じるダーリング氏は威張りもするけど、かなりへなちょこ。フック船長に至っては、自分のことを大悪党!最低最悪の男〜♪と高らかに歌いながら、どこがやねん!と客席からツッコミたくなるポンコツぶり。ピーターとフックのやりとりは大笑いできること請け合いだ。フレッシュで愛らしいウェンディ(岡部 麟)、夢の国のキャラそのもののタイガー・リリー(田野優花)、品が良く母性たっぷりのダーリング夫人(壮 一帆)、ジョンとマイケル、海賊や迷子たちなど、それぞれがきちんと生きている。ほんと、目がいくつあっても足りないくらい、気になるキャラクターばかりだ。

 

左から)ピーター・パン役:吉柳咲良、ウェンディ役:岡部 麟(AKB48)

 

左から)森の住人たち、タイガー・リリー役:田野優花

 

ダーリング夫人役:壮 一帆

 

音楽も名曲揃い。そして何と言っても吉柳咲良の歌が感動的。「ネバーランド」の力強い歌声でグッと胸を鷲掴みにされ、「不思議なお嬢さん」の美しいソプラノで虜になってしまう。カンパニー全体でも極めて歌のレベルは高く、散々踊り騒いだ後に、バチッと綺麗な重唱で決めてくるのには舌を巻いた。やはりこの歌唱力の高さが物語を支えている。

 

左から)迷子たち、ピーター・パン役:吉柳咲良、ジョン役:酒井禅功、マイケル役:君塚瑠華

 

楽しく愉快なシーンもあれば、しみじみするシーンもある。我が家があり家族がいるウェンディと、大人になれない、ならないゆえのピーターの孤独。こうして大人になってしまうと、大人になんてならない!と主張していた子供の頃の自分を甘くも苦く感じてみたり。客席の子供たちはそんな苦さなんてカケラも関係なく、無邪気にネバーランドの生き物や子供たちと遊べるんだろうなぁ、なんてちょっと羨ましくもある。

 

ピーター・パン役:吉柳咲良

 

とにかく、吉柳ピーターは今回で卒業。吉柳が大輪の花を咲かせつつある今、厳しくて有名な演出の森が「来年もやればいい。寂しい」と言うのも納得だ。貴重なファイナル公演、ぜひ劇場で目撃してほしい。

 

左から)フック船長役:小西遼生、ピーター・パン役:吉柳咲良

 

 


【公演情報】
青山メインランドファンタジースペシャル ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』

<東京公演>
期間:2022年7月23日(土)~8月2日(火)
会場:東京国際フォーラム ホールC
主催:フジテレビジョン/スポーツニッポン新聞社/ホリプロ
特別協賛:青山メインランド
企画制作:ホリプロ

<大阪公演>
期間:2022年8月13日(土)、8月14日(日)
―8月13日(土)11:00/15:30(貸切)
―8月14日(日)11:00
会場:梅田芸術劇場メインホール
主催:梅田芸術劇場/ABCテレビ
特別協賛:メインランドジャパン
お問合せ:梅田芸術劇場 06-6377-3800 (10:00~18:00)

https://www.umegei.com/schedule/1040/

 

企画制作:ホリプロ


<スタッフ>
原作:サー・ジェームズ・M・バリによる作品を元にしたミュージカル
作詞:キャロリン・リー
作曲:モリス(ムース)・チャーラップ
潤色・訳詞:フジノサツコ
演出:森 新太郎

翻訳:秋島百合子
音楽監督・編曲:村井一帆
美術:堀尾幸男
照明:佐藤 啓
音響:井上正弘
衣裳:西原梨恵
ヘアメイク:鎌田直樹
振付:新海絵理子
アクション:渥美 博
フライング:松藤和広
歌唱指導:満田恵子
演出助手:伴・眞里子
稽古ピアノ:金森 大
舞台監督 二瓶剛雄 瀧原寿子
エグゼクティブ・プロデューサー:堀 威夫

<キャスト>
ピーター・パン:吉柳咲良
フック船長/ダーリング氏:小西遼生
ウェンディ:岡部 麟(AKB48)
タイガー・リリー:田野優花
ダーリング夫人:壮 一帆

《海賊たち》
スミ―:佐川和正
マリンズ:笠原竜司
ビル・ジュークス:中山 昇
スターキー:久礼悠介
ヌードラー:冨永 竜
セッコ:渡部又吁

《迷子たち》
ふたご2:石川鈴菜
カーリー:倉澤雅美
ニブス:澤田美紀
トートルズ:中野 歩
ふたご1:なづ季澪
スライトリー:松崎美風

《森の住人たち》
一条俊輝
井上弥子
黒田 陸
佐藤アンドレア
澤村 亮
鈴木昌実
深瀬友梨
渡辺崇人

ジョン(Wキャスト):酒井禅功 津山晄士朗
マイケル(Wキャスト):遠藤希子 君塚瑠華
ナナ:三浦莉奈

《スウィング》
伊藤かの子
佐山太一

公式HP=https://horipro-stage.jp/stage/peterpan2022/ 
公式Twitter=https://twitter.com/peterpanjapan #ミュージカルピーターパン

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