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【動画あり】日本上演40周年に大リニューアル 原点に立ち返る! ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』製作発表会見レポート
2021年6月24日(木)
ホリプロミュージカルの原点 ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』。日本上演40周年に大リニューアル 原点に立ち返る!製作発表会見時の様子をお届けいたします。
▼青山メインランドグループファンタジースペシャル
ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』
東京公演日程:
2021年7月22日(木・祝)~8月1日(日)
会場:めぐろパーシモンホール 大ホール
神奈川公演日程:
2021年8月7日(土)・8月8日(日)
会場:相模女子大学グリーンホール 大ホール(相模原市文化会館)
ほか大阪、仙台、名古屋公演あり。
▼STORY
あるところに、いつまでも子どものままの男の子がたった1人いました。
いたずら好きで、やんちゃでちょっぴり意地悪で、そして空を飛べるその子の名前はピーターパン(吉柳咲良)。ある日の夜、ピーターパンはダーリング夫妻(小西遼生・瀬戸カトリーヌ)の家に “ あるもの ” を取りに忍び込みます。そこでダーリング夫妻の子供たち、ウェンディ(美山加恋)、ジョン(津山晄士朗)、マイケル(遠藤希子・君塚瑠華(Wキャスト))と友達になったピーターパンは3人を連れて夢の国ネバーランドへと飛び立ちます。ウェンディはネバーランドで出会った迷子たちの“お母さん”になり、タイガー・リリー(宮澤佐江)率いる森の住人たちとも仲良くなりました。ウェンディたちは、みんなと楽しく愉快な時を過ごしながらも、いつしか家が恋しくなり、迷子たちも連れてロンドンの家に戻ることにします。ところが、フック船長(小西遼生)率いる海賊たちが待ち構え、ウェンディたちを捕らえてしまいます。全員で海賊との激しい戦いの末、ピーターパンとの最後の別れを惜しむウェンディたち。ウェンディは彼にお願いをします。「春の大掃除の季節にはきっと迎えに来てね。」と。時が経ち、約束を果たしにピーターパンがやってくるのですが…。
▮『ピーターパン』製作発表会見レポート
(文:宇田夏苗 写真:宮川舞子)
ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』の製作発表会見が、6月21日に行われた。
会見はキャストによる歌唱披露からスタート。颯爽とステージに現れたのは、これが4度目のピーターパン役となる吉柳咲良、そして初めてウェンディ役に挑む美山加恋だ。
2人の出会いのシーン、ピーターパンが「僕はなんでもできるんだ!」と歌う「えばってやるぞ」では、吉柳が伸びやかで透明感抜群の歌声を響かせ、堂々たるピーターパンを見せつけた。
そんなピーターパンに心惹かれるウェンディとの芝居のやりとりから続く名曲「ネバーランド」を聴いているだけで、心が自由になり、視界が広がるようだ。
そこから今度は何やら物々しい前奏が鳴り、小西遼生演じるフック船長と海賊たちが登場。軽快にユーモラスに「フックのタンゴ」を歌い、さらに子供たちと迷子たち、そして森の住人のリーダー・宮澤佐江演じるタイガー・リリーも加わり、元気いっぱいに歌い踊って、早くも会場は『ピーターパン』の明るさと楽しさに包まれた。
フック船長役:小西遼生
タイガー・リリー役:宮澤佐江
この後、ホリプロ堀義貴社長がアニバーサリーイヤーに際し、本作への思いを語った。
堀:『ピーターパン』はホリプロがミュージカル、演劇を制作するきっかけとなった作品です。
初代の榊原郁恵*をはじめ歴代のピーターパンたちが、その後、日本のエンターテイメント産業の中で、確固たる地位を築いて活躍している。まさにピーターパンはホリプロにとって恩人であります。
この劇場にお子さんを連れてくる大人にとっても、また子供にとっても”初めて劇場空間を経験する”作品であったりして、それがのちにミュージカルのスターを目指したり、演劇の仕事を志したりするきっかけになる作品でもあります。そういう意味でも、演劇の世界でも新しい人たちを掘り起こしてきた自負があります。
この1年数ヶ月、演劇界は新型コロナウイルスとの戦い続けており、不要不急とも言われましたけれども、劇場という空間は、訪れる人それぞれにとってのネバーランドなのだと思います。
『ピーターパン』がコロナで傷ついた親子の癒しになるよう、今回は森新太郎さんの演出のもと、大幅にリニューアルしたパワーアップした舞台をお届けします。
*「榊」は正しくは、木へんに神の表記
続いて演出の森、吉柳、小西、美山、ダーリング夫人役の瀬戸カトリーヌが登壇。
稽古の手応えを次のように語った。
演出:森新太郎
森:僕は今年45歳で、友達には初演を観ている人がいるんです。
最近、彼らからよくメールがきて子供を、あるいは甥っ子姪っ子を連れて『ピーターパン』を観に行くから!と言われるんですね。ああこういう形で、40年のバトンが受け継がれてきたのだなと思うとともに、『ピーターパン』を楽しみにしている人たちの思いが脈々と続いてきたことこそ、ネバーランドのような気がしてきました。
いつまでもキラキラと煌めくことを失わない、好奇心と想像力で飛んでいく、生きる喜びに満ちた世界が描かれた作品です。
演出する上での肝は、いかにピーターパンが本当にいるか信じさせられるかどうか。勝手気ままで無邪気で陽気で、調子に乗る、こんな男の子がいたら誰だって嬉しいし、鳥のように空を飛ぶことだって容易なんじゃないかと思わせてくれるのがピーターパンなのだと思います。
今年は吉柳が必ずやお客様の気持ちを空高く飛ばしてくれることでしょう。
ピーターパン役:吉柳咲良
吉柳:森さんからプレッシャーを思い切りかけられましたね(笑)。
まず、2年ぶりに『ピーターパン』の会見ができていることが幸せです。
昨年は残念ながら公演中止となりましたが、その間、森さんから、足を高く上げられるように、高音を綺麗に出せるように、などいろいろな課題を出していただき、準備してきました。無邪気で本当に子供のままのピーターパンを目指していて、森さんから「吉柳、馬鹿だなあ」と笑顔で言われるのが、1番の褒め言葉だなと思っています。
吉柳咲良としてではなく、本物のピーターパンとして舞台に立てるよう、本番まで稽古を頑張ります。
フック船長役:小西遼生
小西:演じている僕ら自身がすごく楽しんで作っている最中です。
実は最初、フックの衣裳はもっと豪華だったのですが、衣裳合わせの時に森さんが一つ一つ装飾をはいでいき、帽子もくたっとさせられ、飾りの羽も折られて、歴代で一番貧乏な?!(笑)船長になりました。でもそこに森さんの意図があるのがわかるんです。
心から信頼できる森さんの演出のもと、完成まで細かく作り上げていきます。
ウェンディ役:美山加恋
美山:40周年を迎える作品に参加させていただけること、とても光栄に思っています。
森さんがウェンディは「となりのトトロ」のメイちゃんだとおっしゃって。トトロと出会えたくらい特別な女の子がメイちゃんで、ピーターに出会えるウェンディもそうなのだとうかがって、確かに一緒にネバーランドに行けるのはすごいことだなとあらためて思いました。
特別な女の子でいられるように、ウェンディらしさとは何かと考えながら稽古しています。
ダーリング夫人役:瀬戸カトリーヌ
瀬戸:ボンジュール!でございます。
18年前にウエンディ、10年前にダーリング夫人を演じまして、今回再びこの作品に関わらせていただける幸せを噛み締めています。毎年、春の大掃除の季節にピーターパンが迎えに来てくれる!と信じているうちに、森さんと同じ45歳になりました。
今回はダーリング夫人に加え、ネバーランドのシーンでダチョウもやります。ダチョウは時速7キロで走れるそうで、ウサイン・ボルトしよりも速いんです。ぜひ、生々しいダチョウを見てください。
『ピーターパン』は想像力を掻き立ててくれる素晴らしいミュージカルだと思います。
タイガー・リリー役:宮澤佐江
宮澤:タイガー・リリー役は3度目になります。
今まで私が観て、また演じてきたリリーは凛々しく美しくてかっこいいイメージ。
今回、森さんに求められているのは、無邪気で好奇心旺盛で、ピーターと並ぶくらいにおバカさんで子供のリリーです。稽古に入ってしばらくは、自分の演じているリリーでいいのかなと思っていたのですが、1週間くらい前に森さんが私に演じて欲しいというリリー像が降りてきた気がしました。今はリリーとしていられる日々が楽しいです。
新たにパワーアップした『ピーターパン』を観ていただけたらいいなと思います。
この後、記者との質疑応答の中で、森から演出プランの一部が明かされた。
森:「ネバーランドは月のはるか向こうにあるかもしれないし、ここにあるかもしれない」という歌詞が僕はすごく好きなんです。
そこで美術の堀尾幸男さんと、ウェンディの子供部屋とネバーランドの境目があまりない装置を作りました。
役者の芝居によって、そこが子供部屋にもなればネバーランドにもなるようにしたくて、装飾は極力外しています。役者が「ここは森だ」と言えば森になる、つまりお客さんの想像力でネバーランドを見つけて欲しいなと。
僕は映像を使うのが好きではなく、あえて素朴な手法、人形や影絵などを使って子供の世界を再現できないかと思っていますが、あとはどうか舞台を観てのお楽しみに!
ピーターパン役:吉柳咲良
ウェンディ役:美山加恋
さらに吉柳が、4度目にして、初めての”ある体験”をしたことを告白。
「人生で初めて髪を30センチ切って、ショートにしました。ピーターパンを演じるにあたり、身も心も少年になりたいと願って、決意して切りました。今はすごく髪の毛も心も軽いです。この気持ちをピーターパンに乗せていきます」
そう語る吉柳のピータパンが、ネバーランドに連れて行ってくれる日は近い!
ピーターパン役:吉柳咲良・フック船長役:小西遼生
左から)森新太郎・瀬戸カトリーヌ・美山加恋・吉柳咲良・小西遼生・宮澤佐江
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【公演概要】
青山メインランドグループファンタジースペシャル
ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』
<キャスト>
ピーターパン:吉柳咲良
フック船長・ダーリング氏:小西遼生
ウェンディ:美山加恋
ダーリング夫人:瀬戸カトリーヌ
タイガー・リリー:宮澤佐江
ほか
<スタッフ>
原作:サー・ジェームズ・M・バリによる作品を元にしたミュージカル
作詞:キャロリン・リー
作曲:モリス(ムース)・チャーラップ
潤色・訳詞:フジノサツコ
演出:森新太郎
翻訳:秋島百合子
音楽監督・編曲:村井一帆
美術:堀尾幸男
照明:佐藤 啓
音響:井上正弘
衣裳:西原梨恵
ヘアメイク:鎌田直樹
振付:新海絵理子
アクション:渥美 博
フライング:松藤和弘
歌唱指導:満田恵子
演出助手:玉置千砂子 伴・眞理子
稽古ピアノ:金森 大
舞台監督:二瓶剛雄
オーケストラコーディネート(東京公演のみ):新音楽協会
エグゼクティブ・プロデューサー:堀 威夫
<東京公演>
期間:2021年7月22日(木・祝)~8月1日(日)
会場:めぐろパーシモンホール 大ホール
主催:フジテレビジョン/ホリプロ
特別協賛:青山メインランド
共催:公益財団法人目黒区芸術文化振興財団
後援:目黒区/TOKYO FM
<神奈川公演>
期間:2021年8月7日(土)・8日(日)
会場:相模女子大学グリーンホール(相模原市文化会館)
主催:フジテレビジョン/ホリプロ
特別協賛:青山メインランド
共催:公益財団法人相模原市民文化財団
後援:TOKYO FM
<大阪公演>
期間:2021年8月14日(土)・15日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール
主催:梅田芸術劇場/ABCテレビ
特別協賛:メインランドジャパン
お問い合わせ:梅田芸術劇場 06-6377-3800 (10:00~18:00)
https://www.umegei.com/schedule/976/
<仙台公演>
期間:2021年8月21日(土)・22日(日)
ー8月21日(土)15:00
ー8月22日(日)12:00
会場:仙台銀行ホール イズミティ21・ 大ホール
主催:仙台放送
共催:(公財)仙台市市民文化事業団
お問い合わせ:仙台放送 事業部 022-268-2174 (平日11:00~16:00)
https://www.ox-tv.jp/sys_event/p/details.aspx?evno=638
<名古屋公演>
期間:2021年8月28日(土)・29日(日)
会場:御園座
主催:御園座
特別協賛:メインランドジャパン
お問合せ:御園座 052-222-8222 (10:00-18:00)
https://www.misonoza.co.jp/lineup/