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自分自身が面白がれることを大切に/『ファインディング・ネバーランド』山崎育三郎インタビュー

  • インタビュー

2022年12月12日(月)

「ピーターパン」はどのように誕生したのか、感動の秘話を描いた『ファインディング・ネバーランド』。新演出版で、ついに日本初演となる。主役ジェームズ・バリを演じる山崎育三郎が意気込みを語った。

(撮影:村松巨規/取材・文:三浦真紀)

 

 

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魔法の粉があれば本当に空を飛べると信じていました

 

――ズバリ、作品の魅力を教えてください。

海外ではもちろん、日本人にも響くミュージカルの要素が満載だと思います。

脚本もそうですが、何より曲が素晴らしく、一回聴けば頭に残るメロディーが多いです。ミュージカルはやはり曲が命、名曲が何曲もあるのは良い作品の証。特にジェームズ・バリのソロ〈Neverland〉、そしてバリと少年ピーターが歌う〈When Your Feet Don’t Touch the Ground〉は歌うのが楽しみです。

 

 

――ゲイリー・バーロウ&エリオット・ケネディが作詞・作曲。ゲイリー・バーロウはイギリスのヴォーカル・グループであるテイク・ザットのメンバーとしても有名です。音楽にもイギリスらしさが感じられるような?

確かにアメリカのミュージカルとはちょっと違う、ロンドンぽい哀愁と切なさがメロディーに乗っていて、ぐっときます。

〈Neverland〉のリズムが変わるところは『メリー・ポピンズ』の〈チム・チム・チェリー〉のような、哀愁漂うメロディーが入っていたりしますし。曲のメロディーラインやリズムの使い方に、イギリスの風景や文化の匂いがあるのが面白いですね。

 

――『ファインディング・ネバーランド』は、「ピーターパン」の物語がどのように出来上がったのか、作者ジェームズ・バリの発想の源やクリエイションについて、描かれています。山崎さん、「ピーターパン」との関わりは?

僕はディズニー作品が大好きで、子供の頃にサンタさんから「アラジン」や「シンデレラ」のビデオをもらってはまり、そこからミュージカルの世界へと繋がっていきました。

「ピーターパン」も大好きで、幼稚園の頃、ディズニーランドでピーターの剣を買ってもらい、お兄ちゃんがフック船長になってよく格闘ごっこをしたものです。魔法の粉があれば本当に空を飛べると信じていましたね。

 

 

――そんな山崎さんにとって、『ファインディング〜』の刺さるところは?

僕は以前、歌詞を自分で書いて「こどもこころ」という曲を作ったことがあるくらい、人間にとって一番価値があるのは子供の頃の想いと心だと思っているんです。ウォルト・ディズニーが「私たち人間に一番価値のある資源は子供心だ(Our greatest natural resource is the minds of our children)」とおっしゃっていて、その通りだなって。

「ピーターパン」には子供の時の瞬間、永遠ではないあの時間に価値があると描かれているわけですが、その物語を書いた作者バリが一体どんな人だったか、どのように「ピーターパン」が生まれたのか。そこと向き合うことは僕自身にとって全てが繋がっていくようで、このタイミングで本当に意味のある作品に出会えたことに感謝しています。

 

――どんな時に子供心を感じますか。

やはり家の子供たちを見ていると、見るもの全てが初めてで新鮮。毎日刺激に溢れていて、ずっとキラキラしています。そんな姿を見ていると、これだよなぁ!って。

『ファインディング〜』には、“PLAY=遊び、演じる”という言葉が、ごっこ遊びから来ているというシーンがあります。これは役者にとても刺さるテーマ。子供の頃の純粋な気持ち、日々何かにワクワクすることの大切さ…。

大人になるといろんなことがわかってきて、その分、感動する時間はもちろん減ってしまいます。でもそれではクリエイティブなものは生まれない。『ファインディング〜』は心が動く瞬間がいかに価値のあるものかを、訴えている作品だと感じます。自分自身が生きていく上で、また役者という仕事をしていく上でテーマにしていることがまさに同じこと。そこはものすごく刺さりました。

 

――育三郎さんも子供の頃、ごっこ遊びをしましたか。

もちろんです!『アニー』を観てその世界に入り込み、自分がお父さんお母さんがいない子になったことを想像しながら涙を溜めて、一人〈Maybe〉を歌い、カセットテープに録音した記憶があります。あと「アチョー!」ってジャッキー・チェンごっこもしましたね。

今、我が家では子供が毎日何かしらをやっています。今日もトイレットペーパーの芯をテープでくっつけた望遠鏡を覗きながら、見える景色を説明していて。本当にそれが見えているかのように。これがまさに“PLAY”であり、芝居の原点。子供には真実が見えていて、本気でそうだと思い楽しんでいる。舞台役者と同じですよね。

 

 

 

自分自身が面白がれることを大切に

――今の時点で、ジェームズ・バリはどんな人物だと思いますか。

子供の部分を強く持つ大人。大人になるにつれて子供の部分が削られている感覚があって、そんな時に4兄弟と出会い、エンタメを作る上で子供の心が全てだと気づき始めます。

同時に、彼自身が本当の自分と向き合うことで、彼にしかできない作品「ピーターパン」が生まれていく。いわばバリの成長物語であり、自分を信じることの大切さ、人は年齢関係なく自分自身を変えていけるというメッセージがあるように思います。

そこは僕自身もいつも戦っているところなので、すごく共感できますね。等身大の自分とリンクする部分が多く、重ねて演じられる気がします。

 

――バリはスランプに陥って、いまいち良い作品が書けない。それが子供たちとの出会いで変わっていくわけですが。育三郎さんはスランプの時はどうやって気持ちを奮い立たせますか。

うーん、いつも何かと戦っている感じがあります。例えば、みんなが「いいね!」と思うと、もしかしたら面白くないんじゃないか?と思ってしまったり。

実は僕、結構、反発心が強くて、ひねくれているところがあるんです。でも、それが物を作ったり、挑戦していく上でのエネルギーになっていたりもする。疑問に思うものは自分で消化できるまで、とことん考え抜く。

そして、自分自身が面白がれることが大切。自分の心に正直に生きることを大事にしています。何かを押さえつけたり、気持ちと違うことをやっていると、どんどん面白くなくなるじゃないですか。それでは自分自身も表現もつまらなくなるから、戦うしかない。

 

 

――想像力もこの作品のテーマの一つかと思います。頭の中で発想したことが、物語として広がっていく感じ。

そう、舞台の醍醐味はお客様の想像力をいかに掻き立てるかですよね。その意味でもあまり説明せずに、想像力をふんだんに使って観ていただけるステージを演出の小山ゆうなさんと一緒に作っていけたらいいなと思います。

演劇を好きな方は、僕もそうですが、想像力に対しての想いがより強いのでは?日々、みんな何かと葛藤していて、その想像力が救いになったりもします。日常を忘れられる劇場空間、ミュージカルや演劇。その時間だけは想像の世界に浸って、また明日から頑張ろうと思える。『ファインディング〜』はまさにそういう作品です。役者にとってもなぜ自分は役者を始めたのか、もう一度原点に帰れる、とても響く作品かと。

 

 

どんな弾が飛んできても、ちゃんとキャッチしたい

――ヒロインのシルヴィア・デイヴィス役・濱田めぐみさんとは初共演だそうですね。

そうなんです。これまではコンサートでの共演しかなくて。もちろん面識はあり、親しくさせていただいているので、舞台でも共演した気分でいましたが(笑)。一緒に曲を歌えるのがすごく楽しみです。濱田さんの声と合わせて、お芝居の中で何が生まれるのか、すごくワクワクしています。

 

――今回は子供たちも4人出演します。触発されるところも多いのでは?

ありますね。特に子供たちのお芝居は予定調和では行かない、何が起こるかわからない。その瞬間瞬間に生まれるものが楽しみですし、彼らの存在はこの作品にとってとても大事。どんな弾が飛んできても、ちゃんとキャッチしたいです。

 

――演出の小山ゆうなさんとも初めまして。

はい。まだゆっくりお話をしていないのですが、濱田さんをはじめ、小山さんとご一緒した方たちから、丁寧に役者に寄り添いながら作ってくださる方だと伺っています。こちらも楽しみです。

 

 

――意味のある作品になりそうですね。最近では映像のお仕事でも活躍なさっています。映像での経験が、舞台に活かされると思うところは?

一番は演劇やミュージカルに触れたことのないお客様が大勢、劇場に足を運んでくださることです。また逆に映像でミュージカルを取り上げてもらえるようになったのも大きいです。お芝居をする上では、一対一、それも声も張らずに会話をするという、一番シンプルな基礎の基礎を再確認できるのはいいですね。どう見せるかとか技術的なことではなく、ちゃんと会話をするという小さなやり取り。またミュージカルでは出会わない役者さんとのお芝居で、勉強になることがたくさんあります。

 

――最後に、意気込みをお願いします。

日本初演で新演出。たくさんのお客様に観ていただける、長く続いていく作品にしたいと思います。プレッシャーもありますが、何より作品が素晴らしいので、きちんと丁寧に向き合っていけば多くのお客様に響くはず。楽しみにしていてください。

 

 

 


【公演概要】
ミュージカル『ファインディング・ネバーランド』

<東京公演>
期間:2023年5月15日(月)~6月5日(月)

主催:フジテレビジョン/キョードー東京/ホリプロ
企画制作:ホリプロ
 

<大阪公演>
期間:2023年6月9日(金)~12日(月)

6月9日(金)18:00
6月10日(土)12:30/17:30
6月11日(日)12:30
6月12日(月)13:00
会場:梅田芸術劇場メインホール
主催: 梅田芸術劇場
お問い合わせ: 梅田芸術劇場 06-6377-3800(10:00~18:00)
https://www.umegei.com/schedule/1108/
 
<久留米公演>
期間:2023年6月17日(土)・18日(日)

6月17日(土)12:30/17:30
6月18日(日)12:30
会場:久留米シティプラザ ザ・グランドホール
主催:インプレサリオ
共催:久留米シティプラザ(久留米市)
お問い合わせ:インプレサリオ
info@impresario-ent.co.jp
https://www.impresario-ent.co.jp/
 
<富山公演>
期間:2023年6月24日(土)・25日(日)

6月24日(土)12:30
6月25日(日)12:30
会場:オーバード・ホール
主催:北日本新聞社 /富山テレビ放送 /イッセイプランニング
https://www.issei.ne.jp/2022/10/2023069901/
 
<名古屋公演>
期間:2023年6月30日(金)・7月1日(土)

会場:愛知県芸術劇場 大ホール
主催:東海テレビ放送
公演時間は後日発表



<キャスト>
ジェームズ・バリ:山崎育三郎
シルヴィア・デイヴィス:濱田めぐみ
フック船長/チャールズ・フローマン:武田真治
メアリー・バリ:夢咲ねね
デュ・モーリエ夫人:杜けあき

キャナン卿:遠山裕介
クローマー:廣川三憲
ヘンショー:星 智也

家塚敦子、石川 剛、伊藤かの子、榎本成志、大久保芽依、工藤 彩、塩川ちひろ、永松 樹
、福島玖宇也、MAOTO、ルイス魅麗セーラ  (五十音順)

ジョージ:越永健太郎、ポピエルマレック健太朗(Wキャスト)
ジャック:生出真太郎、豊田侑泉(Wキャスト)
ピーター:小野桜介、長谷川悠大(Wキャスト)
マイケル:奥田奏太、谷慶人(Wキャスト)

子役の出演スケジュールは後日発表いたします


<スタッフ>
原作:デヴィッド・マギー脚本によるミラマックス映画作品 アラン・ニーによる戯曲『The Man Who Was Peter Pan』
台本:ジェームズ・グラハム
作曲・作詞:ゲイリー・バーロウ&エリオット・ケネディ

翻訳・演出:小山ゆうな
訳詞:高橋亜子
音楽監督:小澤時史
美術:二村周作
照明:勝柴次朗
音響:山本浩一
映像:上田大樹
衣裳:前田文子
ヘアメイク:宮内宏明
振付:松田尚子
歌唱指導:亜久里夏代
稽古ピアノ:森本夏生
演出助手:河合範子
舞台監督:小笠原幹夫

 

公式HP=https://horipro-stage.jp/stage/findingneverland2023/ 
​公式Twitter=https://twitter.com/finding2023
#ファインディングネバーランド

 

 

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