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大貫勇輔の過去、今、そして未来

  • インタビュー

2020年8月3日(月)

最近、舞台はもちろんのこと、ドラマ、映画、アニメと活動の幅を多岐に広げ、俳優として大きな注目を集めている大貫勇輔。果たしてどんな子供時代を過ごし、どんな人々や作品から影響を受けながらこの道を歩んできたのか。次回出演作、ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』の稽古場で彼の知られざる横顔に迫る。

 

取材・文/三浦真紀


 

 

 

▽インタビューダイジェスト動画はこちら

 

お祭り好きで目立ちたがり屋。積極的だった少年時代

 

ーーお祖父様が体操のオリンピック強化選手、お母様も元体操選手でモダンバレエのダンサーと運動神経の良い家系だそうですね。どんな子供時代を過ごしましたか。

実家がスポーツセンターを経営していて、サッカー場、ダンススタジオ、剣道場、体操場、プールがある環境で育ちました。僕自身、剣道、サッカー、水泳、ダンス、体操、ピアノ、英会話など週にいくつも習い事をして、放課後は大忙しだった記憶があります。
またお祭りが大好きで、運動会、体育祭、文化祭はいつも張り切る子供でした。でも驚くほど足が速いわけでもなく。体育全般、平均ちょい上くらいの感じかな。

 

 

ーー身体を動かすのに最高、その上教育熱心なご家庭だったんですね。性格はどんなお子さんでしたか。

負けず嫌いで目立ちたがり屋。学級委員長と応援団長はすかさず手を挙げて立候補していました(笑)。みんなを引っ張るというより、とにかく目立ちたかった。友達もインドア派、アウトドア派と分け隔てなく、いつもワイワイ一緒に遊んでいましたね。

 

ーー大人になったら何になりたかったですか。当時から俳優を目指していたとか?

いいえ、幼い頃はウルトラマン(笑)。その後サッカー選手に憧れた時期もあって、大きくなるにつれて具体的に何になりたいというのはなくなりました。ただ、漠然と有名になりたいな、と。

 

10歳でピナ・バウシュ作品を観て、ダンスの自由さを知る

 

ーー大貫さんといえば、まず卓越したダンスが思い浮かびます。ミュージカルデビュー作である『ロミオ&ジュリエット』の“死”役の耽美な身体表現は忘れがたいですし、マシュー・ボーンの『ドリアン・グレイ』のタイトルロールでは、美しく脆い青年の破滅を描いて強烈な印象を残しました。そもそもダンスを始めたきっかけは?

7歳の時、母が運転する車の後部座席に座って海を眺めていたんです。そこで、突然ダンスをやろう!と頭に浮かんで、母に「明日からダンスやる!」と宣言した、それがダンスの始まりです。何でしょうね、海の神様が僕に語りかけてきたのかな?

 

2013年上演 マシュー・ボーンの『ドリアン・グレイ』撮影:田中亜紀

 

ーーダンサーのお母様から勧められたのではなく、ご自分の意志だったのですね。

はい。ただし母は僕をお腹に宿した妊娠3カ月と9カ月の時、舞台で踊っていました。きっと僕は母の胎内で共に音楽を聴き、リズムに乗っていたのでしょう。いわば僕のダンスのルーツは母のお腹の中にいた時から始まっていたのだと思います。

 

 

ーー多くの習い事をしていた中で、とりわけダンスに夢中になったきっかけは?

小6の頃にテレビのダンス番組でストリートダンスと出会い、こんなジャンルがあるのか!と、目から鱗が落ちました。そこでポップ、ヒップホップ、ロック、ハウス、ブレイクダンスとどんどん深みにはまり練習を重ねて。自分で振付を考えたり、友達と踊ったり、本当に楽しかったです。だから中高生の時期はストリートダンス三昧!進学した高校にはダンス部がなかったので、自分で創部して体育館でイベントを開きました。並行して、モダンバレエとジャズダンスのレッスンも続けていて、どのジャンルのダンスも好きでした。

 

 

ーーこれまで刺激になった、あるいはインスピレーションを受けたダンス作品や振付家、ダンサーを教えてください。

母がピナ・バウシュ(ドイツのコンテンポラリーダンスの振付家・舞踏家)のファンで、小さい頃から何度も劇場に連れて行ってもらいました。と言っても、よく理解できずに寝てしまったりして(笑)。ところが10歳の時にピナ・バウシュ&ヴッパタール舞踊団『緑の大地 Wiesenland』を観て、驚きました。ダンスってこんなにも自由なのだと初めて体感して、ダンスに対する考え方が大きく変わりました。
ダンサーで影響を受けたのは辻本知彦さん。僕が「弟子にしてください」と頭を下げてお願いして、1年間付いて回った方です。19歳の時に彼のダンスを初めて観て、衝撃が走りましたね。実にアクロバティックで、自分の想像をはるかに越えてくる。発想、身体の使い方、音楽をキャッチする方法、振付など発見ばかりで、彼のように踊りたい!と心底思いました。今の僕のダンスのスタイルや考え方は辻本さんの影響と言っても過言ではないです。

 

ターニングポイントは『ビリー・エリオット〜リトル・ダンサー〜』。生き方を変えた

 

ーー今はダンス、ミュージカルのみならず、ストレートプレイ、ドラマ、映画、声優と多岐にわたって活躍中。昨年はドラマ「ルパンの娘」や「グランメゾン東京」に出演して、お茶の間の話題にもなりました。仕事の幅を広げられた秘訣は何だと思いますか。

出会いでしょうか。ご縁が重なって、いろんなお仕事をさせていただいています。好奇心旺盛で負けず嫌いな性格なので、何にでも挑戦したい、自分が好きと思ったことはとことんやってみたいとも思います。出会えたものに対してどんどん前のめりになることで、いろんなものが繋がったのかな?と。

 

 

ーー俳優としてターニングポイントとなった作品を教えてください。

たくさんありますが、まず『ビリー・エリオット〜リトル・ダンサー〜』は自分の人生を変えてもらった作品です。僕が演じるオールダー・ビリーは、ビリーの理想であり、成長したビリーの姿とも捉えられる役。ビリーと二人で踊るシーンでは、稽古から本番を通してどんどん成長するビリー役の少年たちに本当に驚かされ、人は努力をすれば変われるのだと実感。僕もダンス、歌、お芝居と様々なことにチャレンジしていますが、自分の努力ではまだまだ足りないなぁと反省しました。

 

2017年初演『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』

 

ーーオールダー・ビリーはビリー少年から憧れの眼差しを向けられる役でもありますね。二人が視線を交わしながら共にダンスするシーンは、何ともエモーショナル!

そうなんです。なので、実際に自分自身が少年たちにとって目指す大人像、ダンサーかつ表現者であらねばならないと考えるようになりました。そのための努力を怠らずに日々を過ごそう!と。また初演の時、もし再演があるなら絶対にやりたいと心に決めていたので、公演が終わった後もずっとバレエのトレーニングを続けてきました。今もバレエのバーレッスン、腹筋と腕立てふせなどの筋トレ、ストレッチを日課にしています。

 

 

▽2020年版のスポットはこちら

 

ーーそういったオフの時間の努力が身を結ぶのですね。他にも、ターニングポイントとなった作品はありますか。

はい、二つ目が『メリー・ポピンズ』です。長期間のオーディションを経て必死になって掴み取ったバート役。それだけに思いいれもひとしお。セット、衣裳、照明、全てを含めて舞台は総合芸術なのだと改めて実感しました。
僕が演じたバートはロンドンの煙突掃除夫。逆さになってのタップも貴重な経験でした。実は僕、高いところが好きなのでとても楽しかった!あんな高いところから逆さまになって客席を見るなんて、なかなかないチャンスですから。

 

2018年上演『メリー・ポピンズ』煙突掃除夫のバートを演じた

 

▽ミュージカル『メリー・ポピンズ』舞台映像はこちら

 

ーーどちらもミュージカルのメガヒット作であり、末長く愛される作品。大貫さんが魅力を発揮するのにふさわしいかと。この俳優人生を歩む上で、影響を受けた演出家、俳優、振付家、ダンサーはいますか。

たくさんいますが、演出家では栗山民也さん。初めて出演したストレートプレイ『アドルフに告ぐ』で、栗山さんからいただいた言葉や当時の稽古場の印象がすごく記憶に残っています。俳優では森山未來さん。振付家はマシュー・ボーンさん、先ほどお話しした師匠の辻本知彦さん、小㞍健太さん。ダンサーは菅原小春さんから影響を受けています。

 

ーーではこの先、出会いたいクリエイターは?

YOJI YAMAMOTO(山本耀司)さんですね。YOJI YAMAMOTOさんの衣裳で踊らせていただくことが多いので。服のスタイルというか雰囲気が大好きで、いつかYOJIさんの前でパフォーマンスしたい、ショーに出てみたいと夢見ています。

 

ドラマ、アニメとあらゆる役作りに身体表現が役立つ

 

ーー今年2月に上演されたインバル・ピント演出・振付の舞台『ねじまき鳥クロニクル』では、見事な身体表現を披露されました。改めて大貫さんがダンスに惹かれる、その理由を教えてください。

言葉にならない感覚を表現できるから、ですね。子供の時から言葉にできないけれども自分の中に溜まっているエネルギーみたいなものがあり、それを表現できるのがダンスでした。その一方で俳優としてお芝居を始めたら、自分の感覚や感情を言葉できちんと喋る必要性が出てきたんです。すると、逆にダンスの重要性や奥深さ、お芝居と繋がる部分を発見して。お芝居することでダンスが楽しくなり、踊っているとお芝居がより楽しくなる。相乗効果でしょうか、ダンスもお芝居も今とても楽しんで取り組んでいます。

 

ーー異なるジャンルを行き来しつつ、両方の感覚が刺激されて広がっているのが素晴らしいですね。表現する上で常に心がけていることは?

ダンスならワンカウントの中にどれだけこだわりの要素を全て入れられるか、ですね。お客さんに見える見えないは関係なく、自分の中でしっかりこだわり、パフォーマンスすること。お芝居では役に集中して、言葉を大切に話すことを心がけています。あと、お芝居では身体のポジションを大事にしています。重心を重くする、軽くする、身体を力ませるなど、身体のあり方を意識することが役を助けてくれる。例えば『ねじまき鳥クロニクル』の綿谷ノボルはラスボス的な役だったので、なるべく重く動かず大きく見せる。また動きのスピードを一定にして、時折ふと動いて怪しく見せたり、視覚でも人物を伝えるように意識しました。

 

2020年上演『ねじまき鳥クロニクル』左)渡辺大知 中央)大貫勇輔 撮影:田中亜紀

 

▽『ねじまき鳥クロニクル』舞台映像はこちら

 

ーー仕草や動きで役を表現するのは、舞台だけでなくドラマにも通じることですか。

はい。ドラマ「高嶺の花」では神宮兵馬という家元の役だったので、いつでも姿勢良く、胸を高くして崩れないように。「ルパンの娘」の円城寺輝は世界を股にかける泥棒役で突然歌ったり踊ったりするので、妙にミュージカルっぽい動きを取り入れたりしました。

 

ーーそして、アニメ「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」では声優として、主役・神戸大助の声に挑戦していますね。得意の身体表現を封じて、声だけで表現する心境は?

それが本当に面白いんですよ!バディ役の宮野真守さんと一緒に収録したら、彼は身体を大きく動かしながら台詞を喋るんです。なぜかと聞いたら、身体のポジションで声はすごく変わるものだと教えてくださって。それから、僕も宮野さん同様に身体を動かして喋るようになりました。と言っても、神戸はいたってクールな人物なのでさほど派手に動くわけではないのですが。

 

 

ーーそうなると、大貫さんのベースでありライフワークでもあるダンスと身体表現が、あらゆる仕事で生きているわけですね。この先、やってみたい役はありますか?

いつか『エリザベート』のトート役を演じるのが夢です。僕はかつてミュージカルで歌って踊ってお芝居することの意味がわからなかった。でも中学生の時、宝塚歌劇団の『エリザベート』で春野寿美礼さんがトートを演じられていたのを観て、めちゃくちゃかっこいい!と衝撃を受けました。それから、ずっとトート役に憧れています。

 

デビュー以来、着実に走り続けてきた大貫さん。9月には『ビリー・エリオット〜リトル・ダンサー〜』に出演。初演を経て、再び絶対にやりたかったというオールダー・ビリー役として舞台に立つ。彼の情熱、そしてひたむきな努力が作品を一層輝かせることだろう。

 


【公演概要】
Daiwa House presents
ミュージカル『ビリー・エリオット〜リトル・ダンサー〜』

脚本・歌詞:リー・ホール
演出:スティーヴン・ダルドリー
音楽:エルトン・ジョン

【オープニング公演】2020年9月11日(金)~14日(月)TBS赤坂ACTシアター
【東京公演】9月16日(水)~10月17日(土)TBS赤坂ACTシアター
【大阪公演】10月30日(金)~11月14日(土)梅田芸術劇場 メインホール

<チケット情報>
東京公演
【一般発売】2020年8月8日(土)10:00
【Yシート】2020年8月11日(火)17:00~8月16日(日)23:59

大阪公演
【一般発売】2020年9月12日(土)10:00

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