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成河、渡辺大知、門脇麦ら出演 舞台『ねじまき鳥クロニクル』ビジュアル撮影現場に密着!

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2019年10月11日(金)

村上春樹長編小説の金字塔的作品「ねじまき鳥クロニクル」が、イスラエルの奇才、インバル・ピントとアミール・クリガー、そして日本の舞台界に新風を吹かせる藤田貴大の手で舞台化される!
成河、渡辺大知、門脇麦らが出演し、東京芸術劇場プレイハウスほかにて上演される本作のビジュアル撮影の模様をレポートします。

取材・文・撮影 小村早希

 


 

▼公演詳細ページはこちら

 

都内スタジオに入ると渡辺と門脇の2ショット撮影が始まったところだった。黒く塗られた台の上に置かれたガラス板の上に裸足で立つ二人。カメラマンの指示に従い、時には強い意志のこもった視線をカメラに向けたり、わざと目線を外してみたり。渡辺は小道具のバットの持ち方を右手、左手と変えて塩梅を確認する。門脇は黒のビスチェにショートパンツスタイル。上には大きめのシャツを羽織り、渡辺に寄り添う。ショートパンツから伸びるむき出しの脚が照明を浴びてキラキラと輝いていた。

左より)渡辺大知、門脇 麦

 

セットチェンジの合間に二人は台から降りてプレビューモニター画面に食い入るように目をそそぐ。岡田トオル役の渡辺、そして笠原メイ役の門脇はこれからどのような物語を紡いでいくのだろうか。そう思わせるたたずまいの二人が画面の中、そして生身でそこにいた。

 

二人がモニターを見ている間、先ほど載っていたガラス板には水が注がれていた。程よく水が張ったところで撮影再開。二人が冒頭で裸足だった意味がここで繋がった。くるぶしの位置まで到達した水を渡辺と門脇が楽しそうに跳ね上げたり、またスタッフが水面に指先でそっと触れ、やわらかな波紋を作りながら撮影が行われていた。

左より)渡辺大知、門脇 麦

 

そして、もうひとりの岡田トオル役、成河がスタジオに登場!と、突然成河が悲鳴を上げる。「これ、ありえないでしょう~!あー驚いた!」成河の足元には大きな黒い犬が寝転がっており、暗いスタジオの中で暗闇と同化していた犬を思わず踏みそうになったのだ(笑)。動物モデルではなく、カメラマンの愛犬も撮影を眺める中、ここからは三人での撮影が始まった。

 

衣裳を着替えた渡辺と門脇。黒一色の衣裳を身にまとう成河。先ほどとは違うセットが組まれた場所に集まり、前に成河が座り、その後ろで渡辺と門脇がストールサイズの赤と黒が入り混じる、透け感ある布を手に持ち、送風機からの風にたなびかせる。次々とシャッター音が鳴り響くなか、成河はうつむき、目線を少し、また少しとあげ、何か物を言いたげにカメラをみつめる。座り方も片足を抱えたり、少し半身になったりと細かく表情を付けていく。一方で後ろの二人は風の力で布を自身の身体にまとわせたり、舞い上がらせたり。カメラマンが「奇跡の一枚が欲しい」とつぶやく中、三人はその瞬間が来るまで自然体で、かつ全力で撮影に挑んでいた。

左より)渡辺大知、成河、門脇 麦

 

途中休憩では、成河と渡辺が何やら笑いながら話し込む姿も。渡辺がダンスかヨガかと思うポーズを見せ、成河がうんうんとうなずく光景も見受けられた。

左より)成河、渡辺大知

 

三人での撮影はここまで。渡辺と門脇はそれぞれ時間をずらしながらソロカットを撮影し、笑顔でスタジオを後にした。そして一人残った成河は、自身の撮影へ。冒頭で二人が撮影していたガラス板のセットに移動すると、スタッフから何やら説明を聞き、なんと成河はガラス板の下に潜り込んだ!
先ほどまで渡辺と門脇が立っていた真下の位置に収まった成河は、まるでスパイダーマンのようにあおむけのポーズで両手両足を様々な方向に動かしながら目線は頭上にあるカメラに向ける。渡辺と共に演じる岡田トオルの真の顔、を思わせる表情を見せる成河だが、アゴを上げて真上を向く動作はなかなか身体に負荷がかかるようで、ストップが入るたびにそのまま大の字になってぐったり。「撮影再開しまーす」の声と共にまた元気に四肢を動かしながらカメラに力強い目線を送っていた。

成河

 

▼完成したキービジュアルがこちら

 


 

撮影の合間に成河、渡辺、門脇にそれぞれインタビューを行った。
また、同日に撮影を行った大貫勇輔、徳永えり、松岡広大からもコメントが寄せられた……

 

■成河

――成河さんにとっては、インバル・ピントさんと久しぶりのお仕事ですね!

インバルとようやくまた一緒に仕事が出来ると聞いて本当に嬉しかったですね。『100万回生きたねこ』以来ですから。インバルとの共同作業は時間が合うならぜひやりたいって願っていたんです。本当に念願でした。

 

――ずばり、インバルさんの魅力とは?

理屈では語れないですね。しいて言うならポップでダークなところ?(笑)稽古場がとにかく面白かったです。インバル自身が誰よりも表現者ですから、稽古場でずっと絵を描いていました。彼女にとって「表現」というくくりの中に歌、踊り、絵、舞台、台詞……それらが全部含まれているんです。客席に座って彼女の舞台を観ていると舞台のプロセニアムが彼女の脳みそに見えてくるんですよ!彼女は材料があればあるほど喜ぶんです。「それ、いらない」って言葉は聞いた事がないですから。だからこそインバルに対しては一秒たりとも保守的ではいたくないですね。寄り添っていたいし、投げられるものがあれば何個でも投げ続けたいです。

また共演者についてもめちゃくちゃ楽しみです。マームとジプシーの藤田貴大さんともお仕事してみたかったですし、イスラエルからもうおひとりアミール・クリガーさんという方も加わりますから、この人たちが出会う事でどんな色が出てくるのか、誰も分からない。混ぜ方もレシピも誰も知らない(笑)。そういう意味でもすごく楽しみですね。

 

――『ねじまき鳥クロニクル』の原作を読んでみた感想はいかがでしょうか?

僕は3か月前くらいに読み終わったんですが、この作品の印象は読む人によって、皆バラバラになるでしょうね。僕は最終的に「やさしい気持ち」になりました。やさしくてあたたかい話。そういう人間の目線を感じましたね。

 

――ビジュアル撮影では何かすごく変わったポーズをリクエストされていましたね。

そうですね。僕が普段慣れている演劇のスチール撮影とは違っていていろいろなジャンルのクリエイターさんが集まっているなと思いましたね。あの黒いガラス板の下でうごめく姿は村上春樹さんがどこかでおっしゃっていた話からヒントを得たそうです。「人間にはもう一人の自分が地面の下にいる……」というような話がね。その言葉をきっかけに各クリエイターさんたちがそれぞれの方法論でクリエイトされていたので楽しかったですね。

 

――共演する渡辺さんと門脇さんの印象は?

渡辺さんは、この前自分の芝居を観に来てくださって。先ほどの撮影の間に、僕が『100万回生きたねこ』に出る際に半年間みっちりやっていたダンスレッスンを彼も今受けているって話をしていました。僕も早くそこに加わりたいですね。どういう身体性を持ってどういう身体表現がありえるのか。インバルのクリエイションは材料が多ければ多いほど、よりいい表現が生まれますからね。渡辺さんはバンドのボーカルをされていますが、新鮮な方との共演でよりいい物が出来たらいいですね!

門脇さんとの共演、本当に嬉しくなっちゃった。『わたしは真悟』と映画『チワワちゃん』で共演していますが、彼女と久しぶりに話しました。脳みそを常に使っている俳優さんだなと思っています。物を考えるのが好きで、これから始まる稽古が楽しみです。

物を作る僕たちがずっと頭を使って38.5℃くらいの知恵熱をずっと出しまくる日々が過ごせたらいいですね。

 

――本作では渡辺さんと二人で一役を演じるそうですが……。

そうとは限らないですよ!最終的には皆でいろいろな表現をするかもしれませんので、油断しないほうがいいですよ。インバルが何を言い出すか分かりませんから(笑)。

 

 

■渡辺大知

――ビジュアル撮影を終えた感想を。想像力を掻き立てるような撮影でしたね。

そうですね、特別なアプローチをしている撮影ではなかったんですが、心の中で僕一人にならないよう、(門脇)麦ちゃんの存在を背中で感じながら撮られていました。麦ちゃんの出す弱さ……飛んでいってしまうような儚さを僕が支えて頼れるような雰囲気が出せるように心がけました。

 

――舞台に出る事、芝居をする事についてどう思われていますか?

昔からバンドをやっていて、お客さんの前で表現する事はしてきましたが、芝居となると言葉を一つ発するだけでいい空気にも悪い空気にもなる点が面白いですね。映像作品だとカメラワークなどで見え方を変えられますが、舞台となると役者の息遣いなども全部観客に伝わるので難しいですし、底知れない世界です。前回『かもめ』に出演させていただいた時、楽しいと思える反面、果てしない壁も見えて、生半可にはできないなと感じました。今回で舞台は3回目。その壁に少しでも足を駆けられたらと思っています。

 

――その3回目で村上春樹さんの「ねじまき鳥クロニクル」に挑戦する意気込みは?

プレッシャーは半端ないですが、びくびくしていてもきりがないので、自分が今まで経験してきた事を自分の中から出して、自分が演じる岡田トオルの「核」を大事にしながら、作品のスパイスにしていけたらと思います。

 

――原作を読んだ印象はいかがでしたか?

何か輪郭がふわっとしているというか。不思議な印象でした。戦争のエピソードもあったり、いろいろなテーマの集合体ですよね。その集まった物たちの裏側にあるものを舞台で描けたらな、と考えています。

 

――成河さんと門脇麦さんについてはいかがですか?

成河さんは今回共演は初めてです。自分が想像つかないくらいたくさん舞台に出ている方ですので、ビビらずに対話していきたいです。先日舞台を拝見したんですが、心や身体で役に使える事は全部出し切るくらい、パワフルな人だなと。いろいろ勉強させていただきたいです。

麦ちゃんは、過去共演していますが、一つの感情だけを考える人ではなく、人間の中にあるいろいろな感情を真摯に見ているタイプの方ですね。

 

――インバルさんの振付でダンスにも挑む事となりそうですね。

今、この作品に向けて週一ペースでダンスレッスンを受けているんです。今までダンスをやったことがないんですが、やってみるとおもしろくて!この作品でどれだけ踊るのかまだ分からないんですが、自分が身体を使っている今この時間が楽しくて、新しい扉を開いたかなって感じています。

 

 

■門脇麦

――撮影の感想を聴かせてください。

なんといっても布を使った撮影が印象的でしたね。自分たちがコントロールできない世界だったので大変でした。

 

――原作はどのくらい読まれましたか?

全部読みました!ものすごく怖い話だなと思いましたね。筋だけを読んでいると何を描きたいのか、この人とあの人は同一人物なのかな、とか、そもそも“ねじまき鳥”って?とか分からない事だらけ。ですが、そのうち人間の根本にあってあらがえない潜在意識みたいなものとか、集団意識みたいなものが垣間見えて、すごく怖くなりました。人間は皆、井戸のような物を持っているけど、見ないふりして蓋をしているんだよって言われているようで胸にズシンときました。

 

――芝居と歌と踊りが入り混じる舞台になるようですが、門脇さんはどれも経験していらっしゃるので不安なく挑めそうですか?

不安はもちろんあります。
経験はありますが、毎現場求められるものは変わるので。
前回の作品の歌や踊りに関しても技術が求められていた訳では無いし、皆さんのサポートでなんとか形にしていただいただけです。

今回どういうナンバーになるか分からないので、楽しみですが同時に不安ですね。この前、大知くんたち数名とダンスレッスンをしました。エクササイズや振りの練習をしたんですけど、身体がバキバキになりました(笑)。今から気合いを入れて頑張ります。

 

――お二人と共演している門脇さんだからこそ伺いたいのですが、成河さん、そして渡辺さんの魅力は?

成河さんは本当に尊敬しています。大好きな役者さんです。大知くんは素朴な見た目とは裏腹に、熱い心を持っている人。ぱっと見チャーミングなところがあって繊細。というギャップがあって面白い人です。

 

――この作品の見どころはどんなところになりそうですか?

初めに「怖い話だと思った」って感想を言いましたが、あくまでもこれは私が感じた印象であり、読む方それぞれに違う感想を持つと思います。物語は難解だし、いろいろな読み取り方が出来る作品なので、この作品が100%理解できる人はいないと思うんです。でもそんなもわもわ、モヤモヤしたものを音楽や歌、ダンスなどを使って、どう具現化しようかと考えて挑んでいきます。そんな世界観を体感しに劇場に観にきていただきたいです。

 

 

■大貫勇輔

現在原作を読んでいる最中ですが、村上春樹さんって独特な世界観を描く人だなと感じていて、この作品をインバルさんたちとどのように構成していくのか、想像がつかないです。楽しみが5、不安が3、全く想像つかないのが2くらいです。

インバルさんはものすごくフランクで、役者の中からいろいろなものを引き出してくれる方。身体の動かし方も独特でサーカスというかコケティッシュな意味合い、真似できないニュアンスを持っているので、自分が表現者としてどう理解し、フュージョンしていくかが面白くなりそうな現場だな、と思っています。

今回演じる役はヒールな役なんです。ダンサーとしては悪役を何度か経験していますが、役者としては初めてなので、その点も楽しみにしています。

 

 

■徳永えり

すごく不思議な撮影でした。動く曲線の美しさを撮ってくださっていたように思いました。インバルさんがこの後教えてくださる身体表現にもつながっていくのかなとも。この撮影からすべてが始まっているんだなと感じました。

インバルさんの作品を以前観た時、異空間で絵本を開いたようにカラフルで刺激的で、あの場にいる人しか感じる事ができない体験をしました。今回初めてご一緒するので、どういうところを見てくださるのか分かりませんが、私が今できるありのままの自分を見せてからやるしかないと思っています。

共演者で特に楽しみにしているのは銀粉蝶さん。芝居の中でどう絡むのかまだ分かりませんが、稽古場で銀さんの演技を見られる事が嬉しいです。また大貫勇輔さんはじめ身体を使って表現する方々と一緒に仕事をする機会がこれまでなかったので、楽しみで今からワクワクしています。

 

 

■松岡広大

インバルさんとは、分からない事は分からないと言いながらしっかりコミュニケーションを取ってやっていきたいです。きっと身体表現を求められると思いますし、原作をきちんと演劇に起こすためにも疑問は解消していかないとダメだなと思っています。自分の芝居を提示して、常に能動的に芝居をしていきたいです。

今日の撮影は非常に難しかったです(笑)。何が正解なのか分からないまま動いていましたし「ブレ」がどう表現されるのか、しかも表情はほとんど変えずにだったのですが、アンニュイな感じで楽しかったです。

今回共演する事を楽しみにしていたのは全員なのですが、やはり成河さん、大貫さん……やっぱり全員です(笑)。キャストの名前を見た時、驚きを隠せなかったです。まさかこの錚々たる顔ぶれの中に入っていいのかな、僕の居場所はあるのかなと(笑)。成河さんの舞台は自分でチケットを買って観に行くくらい好きですから、満を持して(笑)盗めるところは盗みたいです。「松岡がカンパニーにいて良かったな」と思っていただけるよう、爪痕を残したいです。

 

 


 

【公演概要】

『ねじまき鳥クロニクル』

原作:村上春樹
演出・振付・美術:インバル・ピント
脚本・演出:アミール・クリガー
脚本・演出:藤田貴大
音楽:大友良英

<演じる・歌う・踊る>
成河、渡辺大知、門脇 麦
大貫勇輔、徳永えり、松岡広大、成田亜佑美、さとうこうじ
吹越 満、銀粉蝶

<特に踊る>
大宮大奨、加賀谷一肇、川合ロン、笹本龍史
東海林靖志、鈴木美奈子、西山友貴、皆川まゆむ (50音順)

<演奏>
大友良英、イトケン、江川良子

 

■東京公演
日程:2020年2月11日(火・祝)~3月1日(日)
料金:S席 11,000円、A席 8,500円(税込)
会場:東京芸術劇場プレイハウス
一般発売:2019 年 11 月 2 日(土)
※本公演のチケットは主催者の同意のない有償譲渡が禁止されています。

主催・企画制作:ホリプロ
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京

■大阪公演
日程:2020年3月7日(土)~3月8日(日)
3月7日(土)12:00/17:00
3月8日(日)12:00
料金:12,000円(全席指定・税込)
※未就学児入場不可
主催:梅田芸術劇場
お問い合わせ:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
TEL: 06-6377-3888(10:00〜18:00)

■愛知公演
日程:2020年3月14日(土)~3月15日(日)
3月14日(土)13:00
3月15日(日)13:00
料金:S席12,000円、A席10,000円(全席指定・税込)
※未就学児入場不可
会場:愛知県芸術劇場大ホール
主催:メ~テレ、メ~テレ事業
お問い合せ:メ~テレ事業
TEL:052-331-9966(祝日を除く月-金10:00~18:00)

協力:新潮社
後援:イスラエル大使館

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